輪廻再会
□参話「才能」
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才能があっても、努力が必要なんだ
参話「才能」-日暮れに笑う-
「さて、これから教える忍術だが」
里のはずれ、薄暗くて里の者もあまり近付かない寂れた演習所。
ここなら、誰も見ていないし、フードを外した。
「海都の知らない忍術からだ。そのほうが効率が良い」
「…俺に早々と習得させて後々楽しようって魂胆ですか」
「うん!!」
「……ちょっとは弁解してほしかった…」
がくり、と肩を落とす。わざとじゃなく自然に。
そしたら、佐助とかすがに哀れみの目を向けられた。…酷くない?
「ま、つーことだから海都はさっさと刹那に覚えろよー」
「無茶苦茶」
まぁこうなった師匠は止まらないから(この8年で学んだ)本当にさっさと習得するしかない。
(ていうかさっさと刹那にってどんだけだよ)
ハァ、とため息をついた。
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