輪廻再会

□弐話「日常」
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平凡な毎日こそが幸せなんだ






弐話「日常」-幸せだよ-






できるなら、人を殺したくなんてなかった。


食べるわけでもない、自然の中では必要のない命の奪い合い。

でもそんな甘いことは言っていられないんだ。
ここは平成じゃないんだから、戦乱の世なんだから。


食べるためにウサギを狩るのと同じだ。

殺さなければ殺される、これが戦国の理。


だから俺は、何の迷いもなく命を奪おう。

生まれようとしている命さえも摘み取ろう。


その代わり奪った命を忘れはしない。


数多くの命を奪うより、
それを忘却することのほうがよっぽど傲慢だ。



『偽善者』




なんとでも呼べば良い。

でも、でも…お前にだけは理解してほしい。


“アタシ”が唯一信じたお前にだけは。


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