†NOVEL†

□†A lover of a sadist†R-18
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愛してる
愛してる
愛してる

敵?
そんなの関係ない
だってこんなに愛してるから

なんて可愛い
なんて愛しい


さぁ、今日も始めようか…。
愛の営み
俺の愛を体と心に叩き込んであげる


だから、今日も
沢山涙を流して
沢山叫んで
沢山許しを請うて

そして、俺が優しくしたら
嬉しそうに笑って
照れた笑顔を見せて
俺のことを好きだといって

あぁ…なんて愛しい俺の恋人…
















A lover of a sadist















アレイスター・クロウリー・三世。
俺の愛しい恋人。
白の方の俺が電車の中で出会ったのは、運命だったのかもしれない。
運命なんか信じちゃいないけど、一目見た瞬間に、「あ、惚れた」って思った。
でかい図体に似合わない、無垢な心とか、子供っぽいところとか、どんな生活してたらそんな世間知らずに成るんだって位の世間知らずさとか、全部可愛いと思った。
欲しいと、思った。
だから、攫った。
あっち側に居たらいずれ殺さなきゃならなくなるから。
でも、こっち側は嫌だろうから、どちらでもない…そんな事考えなくてもいいところに連れて行こうと思った。
ひっそりとした山の奥地に立てた屋敷。
二人で住むには十分すぎる広さ。
何も困らないように、必要なものは全て揃えた。
クロウリーが欲しいと願うものは全て、用意した。
攫って間もない頃は、毎日毎日帰してくれと泣いていた。
枯れない涙に俺も胸が痛んだ。
でも、クロウリーを手放す痛みに比べたら…。
俺はどうしたって、お前を手放せないから。
根気良く、少しずつ、クロウリーの心を解していった。
ここには二人以外誰もいない。
クロウリーをそこに存在する人間として扱えるのは、俺だけ。
そして、愛の言葉を絶えず囁いた。
愛に餓えていた、優しさに餓えていたクロウリーには、俺の言葉は乾いた大地に雨が降り注ぐように、染み込んで行った。




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