†NOVEL†

□02:シーツの中のシンデレラ R-18
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□■お題小説□■

02:シーツの中のシンデレラ


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02:シーツの中のシンデレラ

久しぶりの二人きりの時間。
リーバー君は少し緊張してるみたいで、何度も来ているはずの僕の部屋で、借りてきた猫のように大人しかった。
それがおかしくて笑ったら、むすっと拗ねた顔をして座っていたベッドに寝転がり、背を向けてしまった。
本当に、やる事成す事可愛くて仕方ない。
この3歳年下の恋人は、普段は信頼の置ける頼もしい部下なのに、二人きりになると途端に子供のようになってしまう。
そのギャップが可愛くて、嬉しくて、くすぐったい。
手放せない。
でも君は、いつもシンデレラのように去ってしまう。
零時ぴったり…という訳ではないけど、いつまでも僕と夢のような時間の住人にはなってくれない。
でも、今日は…君をシンデレラにはさせないよ。

「リーバー君。」
「何スか?」
「こっち向いて?」
「嫌っす。」

本当に子供のようだ。
髪を立ち上げているせいで、真っ赤になった耳が丸見え。
その可愛らしい素直な耳に舌を這わせて甘く噛むと、ビクッと跳ね上がる感度のいい体。

「ぁッ…///いきなり何するんスかッ!?///」
「可愛い…。」
「ちょ…っ、ひぁ…ッ///」

低くした声で囁き、かぷっと耳たぶを噛めば、良く通る声が艶やかな声を上げる。
嫌々と首を振る仕草にまで煽られて、弛緩した体を反転させて上を向かせる。
真っ赤に染まった顔と、潤んだ灰色に近い青い瞳に、喉が鳴った。

「コムイ、さん…?」
「本当に君は、僕を煽るのが上手いね…。」
「そんな、こと…んっ…///」

形のいい唇を塞げば、リーバー君の腕が縋るように僕の首に回される。
力の抜けている彼の細い腰を抱きこんで、体を密着させると、ドクドクと早鐘を打っている胸の鼓動を感じる。
シーツの中のシンデレラ、今夜はずっと、僕と一緒にいてね…?









END
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