拍手小説

□拍手小説
1ページ/1ページ










『よいしょ、っと。』









あ〜もうなんで私がゴミなんか捨てに行かなきゃいけないんだよ!












…ジャンケンで負けたからだけど!!











ゴミ箱は教室の前にある。



だから、教室の前の扉から出ればいいんだけど…



今は苦手な女子共がたむろしてるから、後ろの扉から出ることにした。









「いてっ」









ゴミ、大きいんです。



足元が見えなくて、誰かにぶつかったみたい。









「気をつけろよ」



『あら、北山だったの?小さくて気付かなかったわ。』



「てめぇ…。あれでしょ?確信犯なんでしょ?」



『は?なにが?』



「少しでも、俺と話したいから、わざとぶつかったんだろ?」



『うわ。流石、俺様北山。自意識過剰すぎ。』



「なに?図星つかれて口が悪くなっちゃった?」



『ここまで俺様だと、尊敬に値するわ。』



「お?マジだな?尊敬すんだな?」



『あ〜でも私、俺様になりたいわけじゃないからな…』



「てか、なんなよな!俺様なんかに。お前の王子は俺なんだし。」



『は?バッカじゃないの!? ゴミ捨てに行かなきゃ。』



「あっそ。行ってらっしゃい。」



『・・・・・・王子はこういうトコで「俺が持ってってやるよ」って言ってくれるんだけど?』



「お前、夢見すぎ!王子はゴミなんか持たないんだよ?」



『でも、王子様はお姫様に対して優しいんだよ?』



「誰が姫だよっ!? ま、俺の可愛い奴隷がそこまで言うなら、ゴミ捨てに行ってもいいか。」
















『誰が奴隷だよ。』


















_

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ