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□まさかの再会
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「赤ずきんへ

ちょっと海外で余生を満喫してきます

家の管理は任せたからね!
私がいつでも戻ってこられるように部屋の掃除も庭の手入もちゃんとこまめにしておきなさいよ!

ばあちゃんより

P.S ここらへんはオオカミが出るから気をつけるのよ☆」


「ふ……ざけんなよババァァァァァア!!!!!」

私は持っていた手紙を真っ二つに破った。

「なんだか最近様子がおかしいから、ちょっとおばあちゃん見てきてくれる?」母さんにそう言われて家まで見舞いに来てみればこのザマだ。
海外旅行だと?病気じゃなかったの?余生を満喫ってどう考えてもピンピンしてんだろ!
最近様子がおかしいって人に隠れてコソコソ海外旅行なんか計画してたのか。こっちは身体心配していつ倒れんじゃないかって気が気じゃなかったってのに!

私は怒りで荒くなった息を落ち着けるとベッドにダイブした。

あー、ばあちゃんのにおいだ。

溜め息が出た。
アホらし。怒るのはやめよう。

でも真面目な話、家の管理どうしよう。いつ帰ってくるかわからないのにずっと放置ってわけにもいかない。それこそ埃が溜まってすごいことになる。

「やっぱり定期的に通うしかないかな……」

帰ってお母さんに相談しよう。そう思って玄関の扉を開けた



「おや」

そこにはいつぞやの狼が驚いた顔で立っていた。

「またあなたですか。奇遇ですねぇ」

にこっと笑った狼に、私は………

バンッ

光速で扉を閉めた。

「えぇっ、ちょっ、あのー!」

そして素早く鍵をかける。

すみませーん!と扉を叩く狼の声に私は知らないふりをした。

20120203


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