短編(PART1)

□海鮮丼
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 「東海道。これにネタさのせてけれ。」
山形が、東海道に酢飯の入った丼ぶりを渡す。
 「わかった。」
と、頷いたものの不満顔の東海道。それもそのはず、今日は、山形の誕生日なのだから。
 「今日は、私が一人で作る。だから、お前は手を出すな。」
と、言ったものの、
 「おめさは、酢飯作れねぇべ。」
と、返されてしまい、結局二人で作る、いつものパターンにされてしまった。
 「それに、二人で作った方が、二重にうまいべ。」
と、うっすら笑みを浮かべて言われてしまっては・・・。
 仕方ないと、思いつつ、渡された丼ぶりの上に、1枚1枚丁寧にネタをのせていく東海道。もちろん、愛情もたっぷりのせて。
 「出来た。」
と、叫べば、そこには、愛情たっぷりの海鮮丼。
 「やっぱ、二人で作った方が美味いべ。」
山形が、一口食べて微笑むと、
 「そうだな。」
と、言いつつ、口いっぱいにほうばる東海道だった。

END

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