花札(パロ・長編)
□花札(こいこい2)
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年が明け、2012年が始まった。今の所、特に大きな問題もなく、ほぼ、順調にきている。そんな、ある日の昼休み、丁度、上官達の為のパーティーが3日後という時、宇都宮が、ポツンと言った。
「そういえば、花札の順番決めてないよね?」
と、京浜東北に向かって言えば、
「忘れてたね。」
と、あっさり認める京浜東北。そして、
「今、決めようか?」
と、言う。幸いここには、京浜東北と宇都宮しかいない。
「そうだね。」
宇都宮が言い、花札大会に出る参加者の名前をボードに書く。
「まず、先鋒だけど・・・」
と、京浜東北が言えば、
「先に、大将の方が、決めやすくない?」
と、宇都宮が言う。
「そう?じゃあ、大将から、決めようか。」
あっさり、方向転換した、京浜東北。そして、書いた在来達の名前を見て、
「誰を、大将にするの?」
と、宇都宮に聞けば、彼は、一人の同僚の名前に○をつける。
「東海道・・・」
と、言って、言葉を切る京浜東北。そして、思い出す。去年、東京駅に乗り入れをしている在来線から、2人を決める。と言ったあの日のことを・・・
「それじゃあ、後、2人、代表を決めるよ。」
と、京浜東北が言えば、
「ねえ、京浜東北。一人は東海道を入れといた方がいいよ。」
と、宇都宮が言う。当の本人は、この場にいない。
「なんで?」
その場で京浜東北は、宇都宮に聞いたが、
「後でわかるよ。」
と、言って教えてくれなかった。
(まさか・・・)
と、思い、宇都宮を見ると、宇都宮は、笑って、
「やっぱり、最後は兄弟対決だよね。」
と、言う。そんな、宇都宮に、
「まだ、決まった訳じゃないでしょ?」
と、言えば、
「あの、プライドの高い東海道上官が、大将以外にやるとは思えないけど・・・」
と、言い、また笑う宇都宮。確かに、上官のリーダー、東海道上官は、大将だ。と、京浜東北も思う。
(でも、まさか、大将戦に兄弟対決をもってくるとは・・・)
と、心の中で思っていると、
「ねえ、まだ他の対戦も決めるでしょ?」
と、宇都宮が、嬉しそうな顔をしたまま、京浜東北に聞いた。