いつもの日常(長・中編)

□敬老の日
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 東京駅・・・東海道・山陽新幹線ホーム

 『また、来てね。お爺ちゃん、お婆ちゃん』
 『ああ』 『また来ますね』


 「普通、逆だよな・・・」
 「何がだ?」
山陽が、つぶやいた言葉に、東北が反応する。今、東京駅上官室にいるのは、山陽と、東北の2人だけ。
 「いやな、さっき・・・」
そう言葉を切り出し、先程、自分のホームで見た光景を東北に話す。
 「なっ。逆だろ?」
 「?」
そう言って、東北に理解を求めるが、東北は、無言のまま、首を傾げる。それを見た途端、お前な・・・と呆れる山陽。
 「普通は、孫の方が、爺ちゃん、婆ちゃんの家に行くもんじゃねえの?」
今日は、『敬老の日』だしと言えば、
 「ああ・・・そういうことか」
と、ようやく理解する東北。そして、
 「別にいいんじゃないか」
乗車率さえUPすればどっちだって。と興味ない声で淡々と告げる。それを聞き、お前なぁ・・・と、また、再度呆れ声を出す山陽だった。

END

 
 

 
 

 

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