いつもの日常(長・中編)

□海の日
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 今日も暑いなーなんて思いながら、東京駅上官室の扉を開ける山陽。
 「お疲れ」
と、声をかければ、
 「山陽、いいところに」
にこっと笑いながら、上越が近づいてくる。どうやら、上官室には、彼一人しかいないらしい。その証拠に、彼はいつもより、だいぶ着崩していて・・・
 (お前、暑いからって、半裸は・・・)
どうなんだよと、思いつつ、
 「何、俺の事待っててくれたの?」
と、聞いてみれば、
 「今、丁度実験しててさ・・・」
誰かに試したかったんだよね。と言う。それを聞き、ガックリと肩を落とす山陽。
 (何、俺ってまさか生贄?)
 
 そんな、山陽の前に、実験道具を持ってくる上越。持ってきたのは、透明の液体が入った紙コップ5つ。
 「さて、ここに、持ってきたのは、普通のどこでも売っているおいしい水が入った紙コップ5つです」
そう言って説明を始める上越。
 「それと、僕の愛情が入ってます」
 「それは、嘘だろ」
上越が、ふざけて言えば、すぐに山陽の突っ込みが入った。
 「それで、どうすんだ?コレ」
 「もちろん。今から、山陽に飲んでもらいます」
 「えっ・・・」
マジで?と山陽が聞けば、
 「じゃなきゃ実験になりません」
しれっと答える上越。それに、「ノド乾いてるでしょ?」と、聞かれてしまっては、
 「いただきます・・・」
しか山陽には言えなかった。
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