とある女神の創造世界

□レベル1
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とあるファミレス、少女は一人で店内の一角に座っていた。

現在時刻、12:15。

かなりこんでいる。

少女が座っているところにはコーヒーが一つ置いてあるだけだった。

昼食目当てではないらしい。

メニューとは別のパンフレットみたいなものを開いていた。

そのパンフレットを見ていると店員さんがやってきた。




「お客様、すみませんが席が満席となっていますので
相席となってもよろしいでしょうか?」

「構いません。」




返事をして少しすると店員さんが白い人を連れてきた。




「こちらの席です。」




店員さんはそう言って去って行った。

白い人は無言で少女の反対の席に座った。

少女はまだパンフレットを見ている。

ちなみにそのパンフレットは高校を選ぶなら自分にあった高校を!
というものだった。

とっくの間に新年度は始まっていてもうすぐで夏休みだというのに。




「オイ。」



呼ばれたので顔を上げる。




「外から来たのか?」

「…厳密には元々この学園都市にいましたがこうやって生活するのは初めてです。」

「で、何で今頃高校選ンでンだよ。」

「今まで高校へ通える状態ではありませんでしたので。」

「ふ〜ん。まァ、今頃高校に行こうとは思わねェがな。」

「ある方からの命令です。」

「そうかよ。」

「能力者のようですがキミの能力は少し変わっているとお見受けしました。」

「あ?わかンのか?」

「はい。反射、とは少し違うようですね。ベクトル変換、が正解でしょうか。」

「あァ。なンでわかった?」

「それが私の能力の“一つ”でもありますから。」

「…?テメェ、名前は?」

「緋色ルカです。キミは?」

「一方通行だ。」

「そうですか。行く高校が決まりましたので、それでは。」




ルカと名乗った少女はファミレスを後にした。




「(ルカねェ…。どっかで聞いたことあるような…。
昔も最近もどこかで聞いたことがある…次会った時に聞きゃいいか。)」




一方通行は気づいていなかった。

少女が使った能力を反射できなかったことを。

名前に気をとられていたからか、全く気づいていなかった。
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