崩壊

□プロローグ
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ある日の夜中。

一つの家に明かりがついていた。

その家は周りと比べて絶対的な敷地が広がっていた。

比べることさえもおかしいくらいだ。

その家の一室でことは起こっていた。




「お前の学力は最早、全国のトップ3を争うほどだ。
良くやっていると思う。」

「………。」

「だが、足りない。足りんのだよ。」




人を殴る、鈍い音が響いた。





「1位でなければダメなんだ。わかるか?今の財閥は経済力、権力
財力全て落ちてきている。お前は全国の頂点に立ち財閥に光を与えねばならない。
そして、我々よりも上の者を虜にし、嫁ぎ男子を産まねばならない。
ただでさえ女のお前をそこまでわざわざ育ててやったのだ。
恩返しはしてもらう。その為にお前は別の高校へ行かせる。
わかったな?すぐに準備しろ。新学期が始まる明日までに
お前がこれから住むことになる家に移れ。」

「……。」




少女は一礼して部屋を去った。

瞳には暗く絶望が混ざった悲しい目をした自分がいる窓が映っていた。





end

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