キリ番
□泪丸様へ
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『お帰り!お兄ちゃん!!』
「正守も遠慮しないで、飲むんでしょ?お酒」
「飲れるけど飲らないよ、良守とじっくり話したいからね」
「そう…」
「…良守を見ながら飲みたいんだ」
「わかってる!本当に正守は良守が好きなんだね、仲良くしておいで!…おつまみに何が食べたい?」「良守」
「…羊羹が欲しいの?」
「…うん、お願い…」
「正兄さっきのもう一度見せて!」
「黒姫かい?おいで」
水音と共に黒い鯉が出現して傍らに寄り添う。
「これどこで捕まえたの?」
「興味ある?ちゃんと黒姫の声が聞こえたら教えてあげる」
「…無理言わないでよ」
「バレたか…俺も斑尾みたいなの欲しくてさ、何となく出来たんだよね」
「…いっつも簡単そうに言うよね正兄って、良兄がまた拗ねちゃうよ」
「いいの!そのほうが楽しいから!」