キリ番
□環様へ!
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「良守、今大丈夫?」
「兄貴!…別に良いけど?」
鳥森で仕事中だけどいい。
「今何してる?」
「仕事」
そうじゃなくてさ。兄ちゃんもう少しで帰れそうなんだよね、お前どうしてるかなって気になってさ。
「何かね、お前に似てる奴いたから一匹取って置いてある」
「趣味悪ぃ…早く滅せよ!」
「そんな事言うなよ…中で泣いてるのが良くってさ…」
「馬鹿やってねーで仕事しろよ!」
「見たい?」
「あのなぁ!」
兄貴は暇してんのかよ!確かに最近雑魚ばっかでさ…たまに電話してるけどさ。
夜行の頭領なんだろ?俺にこんな電話してるくらいなら真面目に仕事して早く帰って来いよ!?
「切るぞ」
全然暇なしだし、ふざけてないよ。
逢えるの待ちきれなくてさ、こんな悪戯ぐらいさせてよ。
どうしたら思い通りになってくれる?
このもどかしい想いを何にぶつけたらいい?
本当のお前を壊さないように、特別乱暴にいたぶった妖はもう覚えてないよ。
凄く簡単な事を望んでいて、機会を自分で壊しているんだろうな。