$DREAM1$
□ARBITRIO【プロシュート】
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「やっだ、また・・・」
「何だ、逃げンのか。」
「違う、プロシュート。」
訝し気な目で見つめるけど、その目が大好きなの。頬を撫でるように触れて、瞼に今度はあたしからキス。
「睫毛がくすぐったいの。」
それじゃあ今日は無しだな、なんて意地悪言うから慌てて運転席に身を乗り出したのに。罠にかかったあたしを楽しむような目で見て、髪に手を伸ばしてきた。
「小せぇこと気にしてンじゃねぇ。」
「だからあたしはマンモーニ?」
彼の可愛い弟分への口癖を真似て笑ってみせる。
少し遠慮がちなキスが降ってきて、
迷惑駐車な車はやっと走り出した。
-end-