銀河へキックオフ

□性悪女の子
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私が虎太の彼女になって少しした頃、りゅうじくんから桃山プレデテターのマネージャーになってと頼まれ、それから私はマネージャーをやっている


今日もプレデテターの練習に顔をだしていて、せっせと仕事をやってきた

みんなは今、練習が終わって私とコーチのいるベンチに向かって歩いてくる

「みんなお疲れ!」

私はそう言って、いつものようにドリンクを渡して行く


みんな絶対疲れてるはずなのに、ありがとうっていつも笑顔で言う

この瞬間、私はプレデテターのマネージャーして良かったなって思う、けど



今日は虎太の様子が違った


「はい、お疲れ、虎太」

「......」

疲れてるのかな











その後、コーチが

ここじゃ暑いから場所を変えてミーティングしよう

って言うから、みんなで移動する


その時だ
みんなの後をついていく私にふらっと虎太が近寄ってきた


「虎太、今日はすごくお疲れ…って、え?どうしたの」

急に虎太の指が私の指に絡まる

「俺さ、お前にマネージャー向いてないと思う、やめろ」

「ふーん、虎太に言われたからってやめると思う?」

「いいから、やめろ」

厳しい口調とは反対に、虎太の握力が強くなる

つまり、そういうことなのね

私はこういう時の虎太がかわいくてしょうがない
…こういうときは


「やめないよ、虎太のかっこいいとこみれるし、近くで応援できるし、私は好きな人の近くにいたいもん、それに、」

「もういいから、黙れ」

そういうと虎太の指の力が弱くなっていく

今日は私の勝ち
確かめるために虎太を見上げると、そっぽを向かれてしまった

でも、耳が真赤

そろそろだ、私は聞く

「なんで、急にやめろなんて言ったの?」

「向いてないから」

「はい、本当は?」

「…ドリンクを渡す順が気に入らない」

「どうして?」

私は本当に性悪だ
にやにやしちゃうのを我慢しながら、さらに質問をする

「なんで、俺が最後なんだよ、みんなににやにやしやがってよ」

「出ました、虎太くんの本音」

「おまっ、ふざけんな」

そう言って、手を離し、スタスタと一人であるいていった

虎太は嘘つきすぎて正直だ
はじめはわかりにくくて、戸惑ったりもしたけど



「虎太あああああ!!」


我慢できなくなって後ろから抱きつく

「や、やめろ!」

「やめなーい!」

あー!だめなんだ!とか、やたら大きい翔くんの声が聞こえる

あ、いいこと考えた

私は大きく息をすう

「虎太、せっかくみんなに見えない角度で手つないでくれたのに、ごめんね!我慢できなかった、本当ごめん」

「ばーか!いうな、ばか!」

それからは、りゅうじくんが虎太くんを平手打ちしたり、翔くんが大騒ぎしたり、混沌としていた

ごめんなさい


虎太が悪いんです

虎太の生態がわかるのと比例して、私は性悪になっちゃいそう

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