俺たちは走り続ける

□雷門に吹く新しい風B
2ページ/6ページ

「そこの君は、何と言ったか…」

「あっ松風天馬です」


「松風くん、サッカー部の運命は君にかかっている。君に任せた」

「えっ!?」

「頼んだよ」

「ええええー?!」


「待ってください。本気で言ってるんですか?冬海校長からも、止めるように言って下さい!」

音無先生のその言葉に、校長と理事長は何やらひそひそ話を始めた。



「これは、理事長としての判断です」

ひそひそ話を改めて理事長が言い放った。

「り、理事長…?」


「じゃあ決まりだな」

剣城が不敵に笑った。



『やれるのか、松風』

俺は、一乃の肩に乗せた手に力を込めて聞いた。

「ドリブルの1人練習とかなら毎日やってますし…い、行けますよ!」

「ドリブルの1人練習って…それだけ?」


呆気に取られた音無先生が聞き返した。



「うん…。大丈夫、なんとかなります」

そう言うと、松風は顔を平手で打ち、気合を込めた。

「よーし!」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ