俺たちは走り続ける
□雷門に吹く新しい風A
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<神原涼視点>
天馬と音無先生がそんな話をしていたその頃、俺は既に第二グラウンドで朝練に顔を出していた。
と言っても、俺はマネージャーなので他の女子達と放課後の打ち合わせをしていただけだったが。
そんな時だった。
「なぁ、俺も混ぜてくれよ」
『ん?』
聞きなれない声に俺がグラウンドの方へ目を向けた時にはすでに、
『なっ…』
見慣れない生徒の周りに倒れた、セカンドチームの面々。
サッカーボールがゴールネットを揺らしながら落ちてバウンドした。
『どうしたんだ?!』
俺達はすぐにメンバーの元へ駆け寄った。