俺たちは走り続ける
□これが化身だ!C
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「な、なんと!フィールドに現れたのはぁ!
サッカープレイヤー達の間で噂される、あの化身なのかぁ!!」
角間さんの実況が響き渡る中、剣の化身が姿を現す。
「これが俺の化身。…剣聖ランスロットだ」
「久遠監督、これは…」
「人が作り出す気は、目には見えないが…その力が極まったとき、
その姿が形として現れるという」
そんな二人のやり取りを聞きながら、俺は驚きで声も出なかった。
目の前のソレから、目が離せない。
「ありゃなんだ!」
「本当にいたんだ、化身使い…!」
「都市伝説じゃなかったのか!」
そう、俺達だって話くらいは聞いた事がある。
だけど、本当に存在するものだとは微塵も思ってなかった。
「すごい…これは……」
天馬を初めとする雷門サッカー部の誰もが放心状態だった。
無理も無い話しだが。
だが、今は試合中なのだ。
『松風ーっ!!』
「驚くのはまだ早いぜ!!」
剣城からの怒涛の攻撃が松風を襲う。
「うわぁああ!!」
反応が遅れた松風はなすすべなくボールを奪われて吹き飛ばされた。