鋼の錬金術師

□第9話
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「兄さんもクロアも馬鹿!いい加減にしてよ!!」





アルに怒られている理由





それはついさっきのこと

















「チケットも取ったし先飯でも食うか」





「そうだね」





そう言って3人は先にご飯を食べることにした





出てきたもを普通に食べていた







その中のあるものにエドが手をつけないことに気付いた







「…………なんで飲まないの。牛乳」





「…………牛乳…嫌い…」







エドのその一言で始まった







「…だから身長も伸びないんでしょ!」







「身長は関係ない!だいたいあんなまずいもの飲めるわけないだろ!」







「飲めない?…エドはそれだからいつまでーもチビって言われるんだよ!!」







「だぁるぇがみじんこチビか―――!!!」





「あっれぇーエド以外チビって言葉が似合う人いないと思うけど!」







エドとクロアが交互に言い合ってる中アルは溜息をついた





そして店のおじさんは牛乳を出さなければ良かったと後悔していた








「チビチビうっせぇんだよ!!!」








パンッ





エドは勢いよく手を合わせたあと水の入ったタンクに手をついた





「エドワード・エルリックをなめんなよ!」





タンクは錬成反応で光だし蛇口は大きくなりクロアの方に向けられた





「エドワード・エルリックだって?」





「あの…鋼の錬金術師?」





周りにいた客も錬金術師の喧嘩に興味を持ち見物客まで増えてきた







「私にそんなの通じない」







クロアは右手を前にだし目をつぶって気を集中させた







「いっけぇぇええ!!!」







エドが蛇口をひねると水は勢いよクロアに向かっていった





それと同時にクロアは目を開くと風が何処からともなく吹き付けて




水と風が思いきりぶつかった





その勢いはあまりにも凄く、水が店全体に飛び散った
















ばっしゃ―――――ん
















エドもクロアもアルも見物人すらも頭から足までずぶ濡れになった





そして手を震わせて1番最初に怒ったのが…










「兄さんもクロアも馬鹿!いい加減にしてよ!!」










アルだった




































「「すみませんでした…」」





「良いって!良いって!店は水びたしになったがあんた達のお陰で店は大繁盛!!」





店はエドとクロアの喧嘩を見物に来ていた人達で賑わっていた





「兄ちゃんかっこよかったぜ!」





「お姉ちゃんの方も凄かったよな!!」





「こんな近くで錬金術見れるなんてラッキーだったよ」





そんなことを客は次々に言っていた





それを聞いてエドとクロアは目を合わせて笑った







「まったく!二人とも僕のことちっとも考えてないんだから!」







「わりぃなアル」「アルごめん」







そう謝る二人にアルは深く溜息をついた








「もうすぐ汽車の時間だよ」





「そうだな!行こう!」








そうして3人は店を後にし汽車に乗り込んだ





「どれくらいでつく?」





「少し遠いからのんびり行けるよ」










































「くっそ!ラストのやつ…町の偵察なんて自分で行けよ!」





エンヴィーは独り言を言いながら歩いていた





すると一つ賑わっている店を発見した





「何があったんだ?」





エンヴィーは一般人に化けて何があったか聞き出した





「聞きたいか!実はさっき錬金術師2人が喧嘩しててさ!」





「その一人があの鋼の錬金術師!チビのくせに凄かったな!」





「しかしもう一人の女の子も凄い!風をぶわーってな!」








その言葉にエンヴィーは反応した








「鋼の錬金術師と女の子…?」





「そう!風を操る女の子!何て言ったっけあの娘」





風を操る女と言ったら一人しか思い浮かばなかった









「クロアだよ!鎧の弟が叫んでた!」





「そうそうクロアちゃん!可愛かったなぁ」









それを聞いてエンヴィーは目付きを変えた









「へぇ…クロア…ねぇ…」









「あんた知り合いか?……ってあれ?」





その場には既にエンヴィーの姿はなかった



























「偵察ついでに思わぬ収穫だね。クロアにどういうことか聞かなきゃ」















そうエンヴィー笑顔で言った
















































「へっくしゅん!」





「なんだ風邪か?」





「風邪だったら兄さんのせいだね」





汽車でくしゃみをしたクロア





アルはさっきのことをまだ根に持っていた





「風の錬金術師が風邪を引くって笑えるな!」





その言葉にクロアは表情を曇らせた










「……”風”は表だけだよ…」










クロアは窓の外をみてそう呟いた















 

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