ペルソナ文

□10000hit主花
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今日は昼食のお供をお茶ではなくイチゴミルクにしてみた。

多分母さんがクマのために買っておいて、それを俺がなんの悪気もなく持ってきたということになる。
今頃クマは冷蔵庫を開けて必死に探してるんだろうな。まあいいかクマだし。
帰りに別のジュースかホームランバーを買って帰れば機嫌はすぐに良くなると思うしな。


さて、クマのことは脳内でどうにかなったし、俺は弁当を食うことにしますか。



「いっただきまーす」

「じゃ俺も。いただきます」



相棒もとい月森も俺と一緒に弁当の蓋を開けた。おお、今日は生姜焼きね。俺なんかオムライスだぜ、オムライス。美味いからいいけど。



「あれ、今日はオムライスなんだ」

「おうよ」

「いいね、オムライス。今日の晩御飯はオムライスにしようかな」

「菜々子ちゃん、喜ぶぞ」

「そうだな。まあそれより先に俺はこっちを先に喜ばしてやらなければいけないけど」



そう言って月森は生姜焼きを俺の目の前に持ってきた。なんか言い方はむかついたけど、俺はすぐに生姜焼きを口に入れた。

相変わらず美味い。



「おいしゅうございます……!」

「陽介のためならこのくらい毎日作ってきてやってもいいぞ」

「何て魅力的な提案なんだ、それ!」



笑いつつ、俺はオムライスを一口食べる。月森の生姜焼きには負けるが、母さんの味も俺は好きだ。


月森はというと、俺が食い進めて出来た弁当箱のスペースに生姜焼きをもう少しおすそ分けしてくれた後、やっと食べ始めた。



だが急にやつの箸は止まり、目線は俺のイチゴミルクに向けられている。



「陽介、多少無理があるだろ」

「俺の味覚をなめるなよ」

「いやいや、オムライスにイチゴミルクはミスマッチすぎる」

「物体Xに比べればかわいいもんだ」

「………納得」



月森はそう言ってさっさと食事に戻ってしまう。
俺は指摘されたイチゴミルクを手にとってまじまじと見たあと、お茶と同じ感覚で口にした。


………うん、ミスマッチ。
胃に入ったら一緒だ、と考えた朝の俺が憎い。とてつもなく憎い。



「…………月森」

「俺が言ったとおりだろ」



そう言って月森はお茶を差し出してくれた。
お礼を言ってペットボトルに口をつける。いまさら間接キスとか気にしねぇよ、恋人だもん。



「助かった…」

「それはよかった」

「やっぱ甘い飲み物は甘いものと一緒に飲んだほうがいいな。お茶の存在がマジでありがたい」

「そうだな。……あ、陽介。今日はプリンもあるんだ。食うだろ?」

「当たり前だろ!」



プリンのおかげで俺のイチゴミルクが消費されそうだ。やった。

俺はやっぱり月森はすごいやつだ、と冷えたプリンをもらいつつそう再認識。



「あー、マジでお前すげぇわ」

「そんなすごい奴を惚れさせたお前のほうがすごいぞ」

「………よくもまぁ、そうさらっと言えるな…」



照れて俯く俺の頭を、楽しそうに笑う月森が撫でる。
その手の感覚があまりに心地よかったので、俺は目を閉じた。


この感覚がずっとあればいいのに、と考えて思わず笑みを浮かべたのを月森は知らないだろう。



(ずっと、ずっと俺のもの)







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軽く不完全燃焼っぽい主花です(^^)
よく意味のわからないものになってしまい……申し訳ありません!


10000Hitありがとうございました!





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