FE文

□このくらいが丁度良い
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(この男というものは!)



と、何回思っただろうかと考えていたティバーンはため息をついた。
ため息の対象はもちろんこの男ことネサラであり、現在ティバーンの上に覆いかぶさっている。


そんなネサラも、ティバーンの顔を見つつため息をついた。



「おい、少しはムードとか考えろよ」

「……ムードという言葉を辞書で調べてこい。一体これのどこがムードを考えるべきところなのか!?」



そうティバーンは叫んだ。
彼が叫ぶのも仕方なく、ネサラがティバーンを押し倒している所は職務室の床なのだ。
これには反論せずにはいられない。そしてムードと言う言葉が軽くわからなくなってもくる。



「この状態でお前が望むムードは全然ねぇよ。つーことで退け」

「やだね」

「今お前に無性にムカついた」

「そりゃ悪かったな。でもこんなのもいいだろ?いつも通りベッドの上、っていうのも飽きるだろ」



ネサラは不敵な笑みを浮かべつつ、ゆっくり顔を近づけた。
完璧にペースに呑まれてると悟ったティバーンは背けようとしたが、それよりネサラのほうが早かった。



「……っ、」



長いが決して不快ではないキス。反射的に目を閉じてさして抵抗もしないティバーンに満足したネサラは、一旦口を離した。



「…っ………」

「そう物欲しげな顔すんなって」

「してねぇ!」

「相変わらず減らず口だな………ま、すぐに黙らせるけど」



そう言って、ネサラはティバーンの首に顔を埋めた。
またネサラに好き勝手やらせてしまったことを深く反省していたティバーンだが、ゆっくりと目を閉じて応えてやることにした。


結局折れたティバーンを見て、ネサラは首に跡をつけながら満足そうに目を細めたのだった。






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歩さまへ!


捧げさせていただきます!
裏手前ぐらいになってると思う、の、ですが……。
裏って難しいですよね、はい。



リクエストありがとうございました(^∀^)





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