FE文

□夢中殺人
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「ねぇアイク。俺、ここに来る前に夢を見たんだ。場所は戦場で、そうだなぁ、暑い感じがしたから砂漠かな?周りの空気は凄く澄んでてさ、気持ちいいくらい!でも何故か知らないけど、その空気に慣れちゃいけないって思った。なんでだろーな?…あ、そうそう。その戦闘にはさ、ミカヤと神使と何故か鴉王がいてさぁ。あと大きい獅子のラグズもいたよ。すっげー混成軍なわけ。リアーネ様も何故かいたし、途中でミカヤがソーンバルケ発掘したし。なんか結構フリーダムしてんの。エディ……って知ってる?まあそいつ、剣聖なんだけど、一人で数十体の敵を相手させられたりしてたんだけど……俺もかなり酷い夢見たよなぁ。エディ死にかけてたし。……ああ、砂漠のど真ん中に漆黒の騎士が来たな。そいつまで夢に出てくるなんて…俺もう末期かも。……その漆黒の騎士とエディが暴れ回っている所で目が覚めたんだけどさぁ…結局俺は何でそんな夢見たんだろーな?………知らんって…まあアイクに聞いた俺が馬鹿だったけどさ……。……あ!そう言えば夢の最後らへんに、不慮の事故、単に敵の必殺だけど、それにやられて死んだサザが出てきたんだけど。俺はついに夢でサザを殺しちゃったよ。恨みなんかないけど、いや、身長のことは正直殺意沸いたけどな。なんでサザ殺しちゃったかなー。………まさか正夢だったりして?………まさかねぇ。こんなに離れているのに正夢を見ても解決できないのに。……ね、アイク。このこと、どう思う?」





「………身長に対する恨みが夢になって現れただけではないのか?第一、お前が正夢ってキャラではない」




「いつも通りずばっと言うな、アイクは」






そう言ってケタケタ笑うトパックを見て、俺は内心安堵の息をついた。





お前の夢は当たっている、などと今の俺からは到底言えない言葉であったから。






(でもいつかは言わなければいけないときが来る。その時、俺はこの無邪気な少年の何かを、確実に壊すことになるのだ。俺はそれが怖い。責められることよりも、この無邪気さが無くなるのが、恐ろしくてしかたなかった)






夢(の)中(での)殺人
※ただし正夢である




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