×27

□明日俺が死んでも(山ツナ)
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だけど、俺が覚悟を決めたらお前、本気で止めるだろう?

ツナは優し過ぎる。


「俺は、ツナが好きだ。」


「オレだって!山本が好きだよ!だから」


両腕に閉じ込めたまま告白をすると、半ば怒りと共に返ってきた答え。

その答えだけで、俺の戦う理由は十分なんだ。

ツナの言葉を途中で制止して未だ抗議しようとしている唇を塞いだ。
唇が重なった瞬間、ここが外だからかツナは必死に抵抗する。ぼすぼすと胸を叩く腕を押さえて口付けを深くした。ビクッと小さく震えるツナを前に思わず襲ってしまいたい欲望に駆られる。

でも、今はもっと伝えたい事があるから。


「んっ…ぁ!…山本…っ。」

少しだけ乱れた息を整えながら顔を真っ赤にしているツナを抱き締めたまま、話しはじめる。


「ツナ、俺はお前の事を守りたい。ツナがもし、危険な目に合っても側に居れないんじゃ、守る事だって出来ないだろ。」


「でも!」


ふわふわの髪を優しく撫でる。
ツナが他の奴等に守られている。そんな光景を想像するだけでも腹が立った。

「俺はツナの恋人だろ?なら、側で…守らせてくれよ。怪我すんのが嫌なら、もっと強くなるから。」


「………。」


それからツナは黙ったままだったけど、ぎゅっと俺の服を握ったのは他でもない合意の印で。
恋人同士だから分かるそんな些細な繋がりが嬉しくて他人には見せられないニヤけた顔でツナを抱き締める腕に力を込めた。




俺はどんな未来になったって

ずっとツナの側に居る








END
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