創造への軌跡book
□それは突然の出来事
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(レツは少し、働き過ぎね。最近クエストを受ける量が多いから気になってはいたのだけれど…ロックスやクレアの手伝いもしてるんだって?それじゃあ体を壊してしまう)
「……坊ちゃまー、他に荷物あるー?」
(それに掃除当番や買い出し当番も引き受けるなんて…。ギルドのリーダーとして、キツく言わせて貰います。レツ、あなたはもっと休みなさい)
「……もうコレで最後だ」
(……と、こう言っただけだと、あなたが本当にに休むかどうかわからないからなぁ。だから、あなたにはルームメイトをつけます)
「……………」
(これから2人は、お互いが何をしているのか把握し合って欲しいの。スパーダ君は、レツがクエストを受けすぎていないか、それ以外でも仕事を引き受けたりしてないか、きちんと見張っててね?)
「…………………」
(レツは、スパーダ君のよろしくない行動にお灸を据えてくれるだけでいいから。ね?簡単でしょう?あなた達2人は連携も取れていると評判だし、クエストも大丈夫でしょう。G君もいるしね?)
(それじゃ、今すぐお引っ越しね?)
「「はぁ………」」
『すごいね、ため息も連携?』
一通り荷物を運び終え、私たちはそれぞれのベッドに寝転がった。Gの声がどこか遠くに聞こえる。
「なんか、……あれよあれよと…」
「あぁ……。何が何だか…」
グルグルと回る視界。まだ状況に頭がついて行っていなかった。
気がつけばもう夕食の時間で、とりあえず2人で食堂に行く。特に会話もなくモサモサ食事をし、また部屋に帰って来て。
「あー、そういえば」
「相部屋、だったな」
ぼんやりと気の抜けた声を上げ、そのままぼんやりとお風呂へ行く。
そしてお風呂から帰って来て。
「あー、そういやァ」
「相部屋、だったね」
またまたぼんやりと呟き、それぞれのベッドにゴロンと寝そべって。
相部屋…あいべや……なんて2人して呟く。
『……2人とも、いい加減帰ってきなよ』
呆れたような声がしたと思うと、突然。
バチリ。
Gが小さな雷の術を私たちに落とした。
その衝撃にハッと我に返る私たち。
ガバッと起き上がり、互いが互いを見つめ。
ビシッと指差し、フルボリュームで叫んだ。
「坊ちゃまと、相部屋!?何で!?」
「知るかよ!!え、マジで!?ガチで!?俺ずっとこの部屋なのか!?」
「知らないよ!!」
「知ってろよ!!」
「無茶言うなこのスケベ!!だいたいアンタが変態なせいで!!」
「あァ!?ンだよ俺のせいだッてか!?」
「他に誰が居るんだよバーカ!!変態不良貴族しかいないでしょ!!」
「テメェだってアンジュに叱られてたじゃねェか!!」
意味のない言い争い。そのくらい、頭がパニック状態だった。
―――それは突然の出来事
(お前、部屋真っ暗にして寝る派かよ!!)
(は、坊ちゃま豆電球派なの!?)
(てめ、いい加減坊ちゃま呼び止めろよ!!)
(ちょ、今それは関係ないでしょ!!)
《いいから早く眠りなよ…》
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TOW3だからこそできる夢要素ってなんだろう…?って考えた結果がコレだよ!!←