創造への軌跡book

□それは突然の出来事
3ページ/3ページ




(レツは少し、働き過ぎね。最近クエストを受ける量が多いから気になってはいたのだけれど…ロックスやクレアの手伝いもしてるんだって?それじゃあ体を壊してしまう)



「……坊ちゃまー、他に荷物あるー?」



(それに掃除当番や買い出し当番も引き受けるなんて…。ギルドのリーダーとして、キツく言わせて貰います。レツ、あなたはもっと休みなさい)



「……もうコレで最後だ」



(……と、こう言っただけだと、あなたが本当にに休むかどうかわからないからなぁ。だから、あなたにはルームメイトをつけます)



「……………」



(これから2人は、お互いが何をしているのか把握し合って欲しいの。スパーダ君は、レツがクエストを受けすぎていないか、それ以外でも仕事を引き受けたりしてないか、きちんと見張っててね?)



「…………………」



(レツは、スパーダ君のよろしくない行動にお灸を据えてくれるだけでいいから。ね?簡単でしょう?あなた達2人は連携も取れていると評判だし、クエストも大丈夫でしょう。G君もいるしね?)





(それじゃ、今すぐお引っ越しね?)







「「はぁ………」」

『すごいね、ため息も連携?』



一通り荷物を運び終え、私たちはそれぞれのベッドに寝転がった。Gの声がどこか遠くに聞こえる。



「なんか、……あれよあれよと…」

「あぁ……。何が何だか…」



グルグルと回る視界。まだ状況に頭がついて行っていなかった。







気がつけばもう夕食の時間で、とりあえず2人で食堂に行く。特に会話もなくモサモサ食事をし、また部屋に帰って来て。



「あー、そういえば」

「相部屋、だったな」



ぼんやりと気の抜けた声を上げ、そのままぼんやりとお風呂へ行く。

そしてお風呂から帰って来て。



「あー、そういやァ」

「相部屋、だったね」



またまたぼんやりと呟き、それぞれのベッドにゴロンと寝そべって。

相部屋…あいべや……なんて2人して呟く。









『……2人とも、いい加減帰ってきなよ』



呆れたような声がしたと思うと、突然。

バチリ。

Gが小さな雷の術を私たちに落とした。



その衝撃にハッと我に返る私たち。
ガバッと起き上がり、互いが互いを見つめ。
ビシッと指差し、フルボリュームで叫んだ。



「坊ちゃまと、相部屋!?何で!?」

「知るかよ!!え、マジで!?ガチで!?俺ずっとこの部屋なのか!?」

「知らないよ!!」

「知ってろよ!!」

「無茶言うなこのスケベ!!だいたいアンタが変態なせいで!!」

「あァ!?ンだよ俺のせいだッてか!?」

「他に誰が居るんだよバーカ!!変態不良貴族しかいないでしょ!!」

「テメェだってアンジュに叱られてたじゃねェか!!」



意味のない言い争い。そのくらい、頭がパニック状態だった。








―――それは突然の出来事





(お前、部屋真っ暗にして寝る派かよ!!)

(は、坊ちゃま豆電球派なの!?)

(てめ、いい加減坊ちゃま呼び止めろよ!!)

(ちょ、今それは関係ないでしょ!!)

《いいから早く眠りなよ…》



----------------
TOW3だからこそできる夢要素ってなんだろう…?って考えた結果がコレだよ!!←
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ