*短編集*
□二人ぼっち/基山ヒロト14
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「ヒロト君どうしたの?」
俺が、ため息をついていたのを聞いてかわざわざ声をかけてくれた名前ちゃん。
「何でもないよ…。」
彼女の気遣いには悪いけど俺はそう言うと部屋に戻った。
今の俺の気持ちをいくら好きな子だからって理解してもらえるか分からなかったし、話す気分ではなかった。
そして、その出来事から数分立った時だった…
「失礼します。」
「名前ちゃん!?」
「っいきなりごめん!でもやっぱり、ヒロト君のことが気になっちゃって;」
「ありがとう…。」
俺がそう言うと、名前ちゃんは微笑んでくれた。
彼女の笑顔を見ると、俺も自然と笑みがこぼれる。
「あの…離したくないならいいんだけどね…ヒロト君なんで元気がないの?イナズマジャパンやっぱり慣れない?」
彼女にならいいかもしれない…ふとそう思ったときにはもう自分の気持ちを話していた。
「俺さ…イナズマジャパンにいていいのかな?みんなに、あんなひっどいコトしてきたし…やっぱりみんな俺のことなんで認めてくれてないんじゃあないかな…このままいていいのかな。」
彼女は、黙って最後まで聞いてくれた。
全て話し終えたあと彼女は口を開いた。
「ヒロト君!みんなそんなこと思ってないよ。絶対に…。一人ぼっちなんかじゃあないよ。前から、今も、そしてこれからも…。今だって、私とヒロト君で二人ぼっちだね!」
無邪気に笑いながら彼女は話す。
嗚呼、きっとそういうとこに惹かれたんだなって改めて思った。
そんな彼女を見ると本当に自然と俺も笑顔になる。
「二人ぼっちか…。」
「そうだよ!二人♪」
心臓がすごく高鳴る。
君が教えてくれた、一人じゃあないってこと。
二人ぼっち
(じゃあ、一生俺と二人ぼっちしてくれる?)
(っソレって///)