西の店

□真愛直球
1ページ/1ページ

「なぁ、萌子。飯まだぁー?」

『もう少し待ってねー。もうちょっとだから』

さりげなーく萌子に抱き着いてみたけど、反応なし。たぶん萌子は俺を男として意識してないと思う。


-食事中-

「萌子の飯ってすげぇ美味いよな!!俺、萌子のことすげぇ好き!!」

『ありがとう。ウチも悟空が好きだよ』

なんか、コレもスルーされた感じがする。


-食後-

「萌子ー。好きー」
『ウチも悟空が好きー』

…好きって言ってくれるのは嬉しいけど、俺の言ってる<好き>とは違うと思う。


-就寝前-

俺はベッドの上で考えてた。

「抱き着いても駄目、すげぇ好きって言っても駄目、好きって言っても駄目。どうすれば伝わるんだろ?」

考えこんだけど、何を言えばいいのかさっぱりわかんねぇ。

『悟空ー?早く寝なよー?』

いつのまにか、萌子は扉の向こうにいた。
このままじゃ萌子が帰っちまう!

「なぁ、萌子。部屋ん中に入ってこいよ!!」

そう言ったら、すぐさま萌子が入ってきた。

『何?悟空』

萌子は風呂上がりなのか、肩にタオルをかけていた。まるで三蔵の魔天経文みたいに。
もう考えるのは止めた。考えてたってらちがあかねぇもん!!

「なぁ、萌子。言いたいことがあんだけど…」

俺は決心した。

「俺、萌子のこと愛してる!!」

end.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ