本 1

□上編
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ひらり、と目の前に出されたのは数十枚の紙。

「何?」
「宝永が欲しがってた信者共周辺の情報。
学園の風紀のことも書いてあるから。」

雪那から紙の束を受け取り中身を確認。
同時にどれくらい寝ていたかを確認。
約一日らしい。

紙には文字の羅列と数字。そしてBポイント。
あ?Bポイント?どこだ、そこ。

「Bポイントは制裁が一番起こりやすい所をいくつかに区切り、識別番号としてローマ字で表しているんだ。
校舎は英数字で表させてるはずだけど。」

へぇ、さぁっすが雪那ちゃん!
ちなみに小さく声出してるからな、俺。

にぃ、口角があがる。三日月型に。

上手くいけば、教師と会計、爽やかが連続で堕とせるかも、な…

「な、なにを…、企んでるんだ?」

あぁ、鏡音先輩が居ることを忘れてた。

「ごめんな?」

此処から先は聞かせられないから。

バチッ

電気が流れる音がした瞬間鏡音先輩の体は前に倒れこんだ。

後ろでスタンガンを片手に苦笑を浮かべる雪那がいた。

「ごめんな。雪那…鏡音せんぱい」

倒れた鏡音先輩を隣のベッドへ運ぶ。
もちろん雪那が。

鏡音先輩をベッドに寝かせた後、リビングに戻り作戦会議をした。
とは言っても、最終確認だが。

そして俺は考えていた計画を雪那に伝えることにしたんだ。
吉と出るか、凶と出るかは一種の賭けだったが…

「会計と爽やかと教師、そして副会長を同時に堕とす」


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