本 1
□上編
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「かぁがみねせんっぱぁい!だぁいじょお……会長様」
鏡音先輩がいると思われた保健室には会長がいた。
うえ、気持ち悪い顔…なんでこいつが会長なんだろう鏡音先輩のほうが1憶倍可愛くて綺麗な顔してるのに。
「…ちっ、平凡かよ。」
平凡で悪かったな。
「まだ陽太に引っ付いてやがんのかよ。いい加減離れろ」
いやいや引っ付いてんの、長谷川だから。
「だいたいテメェは「お言葉ですが会長様、僕は長谷川くんに引っ付いてはおりません。寧ろ引っ付き周ってご自分の遣るべきことを忘れた馬鹿は貴方ではありませんか?
今は西山さん方が手分けして仕事してくださりますからまだ間に合って要るんです。
大体彼のような毬藻には嫌悪しか感じませんし気持ちわ…うぐっ!」
ドスッ!
腹に一発食らった…畜生、今までの怨み辛みを漏らしてしまったじゃないか…恨むぜ会長…
ガスッ!
「…っ!」
ひゅ、と空気が口から漏れる
腹に足を置くな!
体重かけんな!
ミシミシいってるぞ!絶対!
うわぁぁぁぁぁ!馬乗りすんな!
「オレのことは何て言われようが構わないが…陽太を馬鹿にすんのは許さねぇ!」
「ふっ、“オレのことは”ですか。そんなことを言われるくらいに貴方は落ちぶれ…うぁッ!」
ちっ、会長この野郎…頬を殴るなら先に言え!
咄嗟に歯食い縛ったから良かったものを…絶対歯折れてたぞ…
「黙れよ。」
バシリ!
「それ以上言ったら殺すぞ」
痛え…殺す?俺を?
「あは、手前が僕を殺す前に僕が手前を殺してやんよ、長谷川くんごと、な」
「テメェ!」
会長が腕を振り上げた…その時
「なにやってんだよ!」
声が聞こえた
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