《キス》


「やだ!!!!」
「……じゃぁ食え」


「イヤなものはイヤッ!でも残したくないっ」

「なら捨てちまえッ、ファック!」


アギトがゴミ箱を差し出す。


残したくない。

でも捨てられない。


給食に現れた、私の嫌いな…ニンジンさん。



給食はお残し厳禁。


残しているのが見つかったら担任のトンちゃんになぜかあーんして結局食べさせられてしまう。


一回やられたけど、クラスみんなの視線が相当痛いし、恥ずかしくて死にそうだった。


かといって捨てるのはもったいないし。


うー…と悩んでいたところに、アギトが話しかけてきたのだ。


「アギト食べてよ」


灰になるのなら誰かのエネルギーになる方がニンジンだって嬉しいはず。

我ながらナイスアイデアっ!


「ファック…」


アギトは呟くと、ニンジンを挟んだままのお箸を持っている、私の右手を掴み、ニンジンをパクッと自分の口に入れた。


自分を誉め称えている最中だった私は、何もなくなったお箸を見つめ、愕然とした。


「な、あ、あぎっ…わ、私の…っ」

「ファック、なんか文句あんのか?食ってやったんだから死ぬほど感謝しやがれ」


だって、これって…

間接キス!


私はそれだけでドキドキして顔が赤くなっているのにアギトは飄々として、涼しい顔。


私を見てニヤリと笑う。

もう止まらない。
意識し始めてしまった。


その始まりは…キスから。



―――――

ありがとうございます!これからもよろしくお願いします☆


↓↓感想など頂けたらすっごく嬉しいです!↓↓



[TOPへ]
[カスタマイズ]

©フォレストページ