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□断片顕幻
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ピロリロリロリロ♪
ピロリロリロリロ♪
カチャ
紗茅：「はいもしもし、お待たせしました颯凪ですけ・・・・・・・・っっ！！？・・・・・・・・・・・・はい・・・霧永です・・・・・・・はい・・・・・・はい・・・・・・・・・、・・・・・・・・・・・はぃ・・・・・・・・・。・・・・私が従えば・・・・・・・全て・・・・・・・治まるんですよね・・・・・・？・・・・・・・・・・・・・・・・はぃ・・・・・・・わかり・・・・まし・・・っ・・・・・・・」
プーッ、プーツ、プーッ、
独りだけのリビング、
その空間を満たすのは、
耐え切れない程の悲しみ、
覚悟していた筈の後悔、
受話器からの電子音。
ぼやけた視界に浮かぶ、面影と、
幻聴でしかない笑い声、
もう与えられることのない、温もり。
伸ばした手は、何も掴めず、
声をあげ、求めることは適わない。
これでいい、と思うのに、
胸が苦しいのは何故だろう。
これを自分も望んでいた筈なのに、
涙が溢れてくるのは、何故だろう―――。
翌朝、一片の紙切れと一行の字面、一粒の氷粒を残し、
―――紗茅は姿を消した―――
発生条件：紗茅ルートに入っている。
イベント『デラシネ 〜根無し草〜』を見ている、
イベント『important....』を見ている。
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