夢の記憶

□第三章
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━━ロロロキャッスル前







アドレーヌ
「なに…コレ…?」











そこにあったのは、もうロロロキャッスルではなかった。
城壁は崩れ、門は倒れている。
至るところにに灯っている残り火が、戦いがあったことを物語っている。





カービィ
「何者かに壊された…って感じだね……」

ワドルディ
「ロロロ王……」



アドレーヌ
「…なんで…? 何でこんなこと…」

カービィ
「………」

ワドルディ
「………。ん……あれ? あれは…?」

アドレーヌ
「え…?」

カービィ
「どうしたの?」

ワドルディ
「今なにか動いたような気がしたんですけど……」

カービィ
「………まあ、入ってみよう。誰かいるかもしれないし」






ジャリ…ジャリ…







カービィ
「中も荒れてるね…」

アドレーヌ
「兄さん……」

ワドルディ
「しっ! ……あそこに誰かいる……」

ワドルディが見る先には骸骨のようなものがあり、ゆっくりと動き出した。

ワドルディ
「ひぃっ…!!」

アドレーヌ
「…! あれは…ガボンさん!」

骸骨のようなものは、ガボンが被っていた仮面だったのだ。
ガボンはゆっくりと立ち上がり、こちらに近付いてきた。

カービィ
「あ、そっか…ここにいる人ってみんな不気味だったんだよね…。忘れてたよ…」


アドレーヌ
「ガボンさん! 無事でよかった!」

アドレーヌはガボンの目の前に駆けていき、一頭身の身体を抱き締めた。

アドレーヌ
「うぅ…みんな死んじゃったのかと思っだあぁ…ぐず……」


泣きじゃくるアドレーヌを見て、カービィとワドルディは悲しそうな表情で俯いた。


ガボン
「アド…ハ……ホシ…」


アドレーヌ
「…う…えぐっ。…ん…?」

ガボン
「ホシ…セ…ン」

アドレーヌ
「……どうしたのガボンさん…?」

ガボン
「メツ…」

アドレーヌ
「…?」






ドスッ…!!






アドレーヌ
「えっ…?」





ワドルディ
「…な…!」

カービィ
「……アド!!!」



━━二人の視線はアドレーヌの背中から生えている、赤い液体がべったりと付着している骨のような剣に向けられていた━━



ガボン
「…ホシ…ハ…セン…メツ…」












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