涼宮ハルヒの憂鬱

□『涼宮ハルヒの願望』
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ピピピピピピ…!!
















「ん…」






我が眠りを妨げる忌々しい音、目覚まし時計のアラームが鳴り始めた…。
少し目を開け、時間を確認。

まだ大丈夫…。ギリギリまで寝よう…。

アラームを止め、可能な限り睡眠時間を増やそうとする…


ベッドの中に潜り込んでいる、我が家のペット、猫のシャミセンの体温を感じつつ、心地好い眠りに舞い戻る。



寝不足だ…




まあ…寝不足の原因は至って単純だ。

昨日長門に借りた書籍が案外面白く、夜中まで読み耽てしまい、挙げ句の果てに読破してしまった。

やけに分厚い事もあってか、既に窓の外は薄暗く、日が昇り始めていたのだ。



くそう、途中で切り上げとくんだったな…。



だが、いくら過去を嘆いても、時間は戻ってこない。
時計は耳障りな音と共に秒針をせっせと動かしているしな。


少しすると、家族一早起きの者が階段を昇る音が聞こえてきた。

その音は自室の扉の前で止まり、


―ガチャ


扉を開いた途端、


「キョンくん、朝だよ〜!
起きて〜!!」

…と笑顔で言いながら、ベッドの上に乗っかり、ジャンプを繰り返し始めた。
俺はトランポリンじゃない、止めてくれ。
そもそも、もうちょっと優しく起こしてくれ、頼む。妹よ。

終いには腕を捕まれ、ベッドから引き摺り出された。
シャミセンもベッドから落ちてしまい
「ぐにゃあ」
と呻いた。
お前もお目覚めだな。


「ふああ…」

仕方無しに起き上がり、朝の支度を開始する事にした。




「やれやれ」







今日も忙しい一日が始まる。








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