人間・死神・破面・仮面のお話
□想い、想われ。振り、振られ。
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「じゃぁ、あたしはここで!」
織姫と別れると一護と二人になった
だからって少しも嬉しいとは思わない
会話なんてだいたいどーでもいーことばかりでつまらない
この頃のこいつは何を考えてんのかさっぱりわからない
兄貴面も様にはなってるがどこか遠くでまだ今の自分に満足していない、そんな顔をしてる
「じゃぁ、あたしこっちだから」
「あぁ、どうせだから家まで送ってやるよ」
「あ?いいよ、すぐそこだから」
「すぐそこでも何あるかわかんねーだろ」
「…さっきはあたしなら一人で大丈夫みたいなこと言ってたくせに」
「そりゃ、お前一対一ならたいてい負けないだろうけど相手がヤクザとかプロレスラーだったら無理だろ」
「そりゃそうだけどあたしが負ける奴にお前が敵うわけねぇだろ。しかもそんな強ぇ奴がこんなとこウロウロしてることなんてまずありえないよ」
「なんだよ、人がせっかく…「でも!」」
「でももしかしたら酔っ払いに絡まれてセクハラされるかもしんないから送れよ」
「命令かよ。つかその線はまずないと思うぞ」
「あぁ゙?」
「な、何でもないデス…。」
優しい男なんてこの世には腐るほどいる
だけど他の誰でもなくこいつが良いのは優しさとか強さとかそういう表面的なもんじゃなくて一護の心の根っこの熱い部分に惹かれたからなんだ
あたしの想いとは裏腹に一護はどんどんあたしを置いて走ってく
さらさらと流れてゆく
流されてゆく
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