D.Gray-Man

□第五話
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ガタンガタン




「やっぱ高級な部屋はいいね。最高」


「そうだな、やっぱり師匠と居るときはなかったし、」


「ないない。ケチなんだから。そういえばアレン師匠の借金―」


「花音僕のことを心配してくれるなら止めてください」


「え、ごめん?ってことはまだ返してないのね…アレンどんまいっ!」パチッ


「花音にはないのにどうして僕だけ!!僕だけ!!」





わああああと泣くアレン

あちゃー、これはまた増えたんだ


一体どれだけ女とお酒にお金つぎ込むんだか分かったもんじゃない


そして何故か私には借金はない。多分師匠の気まぐれだろう。






「でもアレン、今日はこの汽車で行って向こうで夜ごはんでしょ?タダで食べれるから元気出して」


「グスッタダで?ああ、…花音こそ悪い子じゃないか」


「悪い子?使う武器は使わないと損だよ」




アレンとは違う私の特技


街ならそれを生かすことができるんだ



久しぶりだから鈍ってないといいんだけどなー





「えっと確かオランダだったよね」


「うん。ああイエィーガー元帥ってどんな人なんだろう」


「コムイさんは礼儀には厳しいけど優しい人って言ってたけど」


「それはそうだけど、元帥って聞くとやっぱり」


「まあ、優しい人には当てはまらないよ、ねえ?」


「師匠みたいな人だったらどうしよう、!!」


「アレン、その時はその時だと思うよ。うん。で、でも!年配って言ってたし!」


「うー、」


「届けるだけなんだしさ!最悪渡したらすぐ帰ってこればOKだって!」


「そうかなあ、」


「そうそう!」






アレンって師匠のこと話す時って本当に疲れた顔するんだよなあ


仕方ないけど、








「ふふっ、ねえアレン」


「はい?」


「師匠のこと好き?」


「ん?師匠を…ぼくが!!!?今までのこと花音なら知ってるでしょ!?なんで!!?」


「私は師匠のこと大好き。確かに結構すごいことやらされてきたけど、そこは置いといて。師匠はさ、ひどいけど自分の世界観持ってるじゃない?」


「世界観?」


「ルール、こだわり、プライドそんな感じのこと。最終的には自分の為になったしね、師匠も私たち弟子のこと大好きだと思うよ!」


「本当に、?」


「ごめん最後のは分からない」パチッ


「うん、ですよね」


「私の願望」


「きっと花音のことは大好きだと思うよ」


「やだなあアレンも変わらないよ」


「だとても修行時代は辛かった」


「ああ、」


「花音これだけは言わせて。花音よりもぼくの方がしんどかった!!と!!」


「ぷっ」


「!?」


「あ、ごめ、」


「花音!?何で笑ったんだよ!?」


「いやあ、本当に色々凄かったなって思って。私はさ、最低限の水とか宿はあったけどさ、アレン一文無しだったよね」


「その通り!!!生活出来てるようで出来てなかった!!毎日毎日働いて働いて働いて食べて賭けて働いて働いて働いく日々!!」


「道で倒れてたときはやばかったねー」


「ほんとだよ全く!でも花音もそんな感じだけど。金銭的にはぼくのほうが辛かった」


「あー確かに。洞察力とか嘘系は私の方かな?」


「うん、だって花音色仕掛けしてたところ見たもん。相手のおじさん鼻血出てた」


「あはっ、あれ?あれはね、結構腕を磨いてた時だったからねー、いやあ一発で宿代と食事代タダにしてくれた」


「その笑みで?」


「うん」ニッコリ


「こわ。」


「似非紳士くんには言われたくないなあ」


「やだなー、似非なわけないでしょー」


「ポーカーで鍛えたそれ、今も役に立ってる?」


「はいそれはもう」ニッコリ







やっぱりアレンの笑みの黒さ深まってるな。

っていうことは何回かポーカーして勝ってるね?いつものイカサマ炸裂したか、

相手の人ご愁傷さま。






「花音さっきの話」


「うん?」


「死んでも意地でも好きだなんて言わないけど花音と思っていることは同じだから!」






と、アレンは景色を見ながら言ったのだった。
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