D.Gray-Man

□第二話
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タッタッ

タタッ

タッ





私はすっかり闇につつまれた辺りを走っている。

建物の屋根を飛び回りながらマテールの町を目指して




「ん。あれ、か」






遠くにある大きな町。


街っていうより都市、かな?







「翔飾リ(メイスカイ)、発動!」





この距離なら翔飾リ(メイスカイ)を使っても体に影響はないでしょうよ。


そういうのは実は理由があってですね、翔飾リ(メイスカイ)は何時間も発動出来る訳じゃないんだよね

人を乗せて飛ぶんだからそれなりに力は使う!




つまり、何時間も飛び続けるとその分体力も失われていくってわけ。



死ノ神剣(デスクイーン)もそうだけど、っていうかエクソシストはみんなそうなんだけど翔飾リ(メイスカイ)は体力の消耗が激しいし、早いんだよね!!







「っと、ここがマテール、か。」






説明しているうちに着いた!!


とまあこんな訳だから発動すんのは気まぐれかな。






さて、



「思ったよりボロボロだな」





壁とかあちこち剥がれてるわ禿げてるわで全然使われてないんだってことが分かる


壁はレンガでもろくなってるし、蹴ったら壊れちゃうかも。




「えっと、アレンと神田ユウはどこに―」











ドゴーン!!!







「痛っ、た!!!!?」





ちょ、は!?

めっちゃ痛いすごく痛い!!




真横から音がしたと思ったら何か飛んできた!!


そして一緒に吹っ飛び壁に激突。








「・・・く、ッ」



「ん?え!?神田ユウ?」


「あ?、ッ」


「怪我してるの!?大丈夫?」


「う、るせェよ」


「んなこと言って、血だらけじゃないの!!」


「お前には関係ねェ」


「関係ある。同じ任務なら関係あるってば!」


「オレは仲間とかそんな甘いのは嫌いなんだよ」


「・・・。」


「お前もあのもやしと一緒」


「あのさ。一つ言っておくけど―」









「あっれええええ!?クソシスト二人増えてるううううう?」



「・・・え、?」


「あははっ殺しがいがあるってわけかーーーー!!ヒャハハハハ!!!!」


「っい!?」





咄嗟に死ノ神剣(デスクイーン)を発動したけど




AKUMAって喋る!?


しかも、あの腕ってAKUMAのじゃないと思うんだけど!







「神田ユウ!AKUMAが喋ってんだけど!?」


「っそ、れはレベル1からレベル2に進化したAKUMA、だ」


「レベル2に!?何で?」


「あいつの行動が裏目に出たんだよ・・・チッ」






あいつ?


神田ユウの反応からするとアレンかな?



え、でもアレンは何処にいるんだろ?


兎に角このAKUMAを破壊してからじゃないと何も分かんないか。






「破壊の緋(ブレイクメタン)!!」

「うおっと危ないなあ!!ニヒッ、お前もこの腕でズタズタにしてやるー!!」





さっと避けてAKUMAに攻撃をくらわせる。

でも、全然攻撃効かないんですけど!!





「ヒャハハハハ!!」


「ムカつくAKUMA!」





ガラッ




「「「 !! 」」」


「痛った・・・」


「アレン!?」


「お前まだ生きてたの?」


「まだ生きてたのって・・・」





瓦礫から出てきたアレンは神田ほどじゃないけど大怪我してる。


横にファインダーもいるし、ここはこっちのほうが不利か






「アレン!!」


「え、花音!?」


「アレン、動ける?」


「え、あ、はい!! 僕は大丈夫です!」


「そう・・・、!?」


「おれを忘れちゃあダメダメ!!」





ザシュッ





「つっ、・・・!!」


「!!」


「花音!!」


「あーきもちい!!エクソシスト傷付けるのキモチイ!!」






私は肩を攻撃され向こうの壁に激突する。




「痛った・・・。壁に激突するの何回目だろ・・・」


「おい」


「あ、神田ユウ」


「その傷いけんのか?」


「ふっ、神田ユウこそ」


「ふん、余裕だな」


「そう?それはどうも。・・・あのさ、
イノセンスはどうしたの」


「話すと長くなる。が、逃げられた。」


「・・・見つかりそう?」


「分からねェよ」


「・・・」





あっちではアレンとAKUMAが戦ってる。



あー、そっかそっか。忘れてたわ。

AKUMAって人を殺せば殺すほどダークマターが進化するんだっけ。



そして自我を持つ。




師匠と居た時、一回だけ会ったっけなあ。


ま、アレンはバイト中だったんだけど





もっとややこしくなる前にこっちが先手を打たなくちゃね?




一番動けるのは私。



この方法が手っ取り早いか。


そう判断すると神田ユウに言い放つ






「絶対、見つけてよね!!」


「?お前、」


「時間稼ぐからアレンたちと逃げて、いい?」


「な!!ちょっと待て!!」





神田ユウの言葉を無視してアレンとAKUMAが戦っているとこに飛び込む。






「わ!!花音、大丈夫ですか!?」
              

「平気!それより、アレンはその横のファインダーと神田ユウと逃げて!」


「なっ!何言ってるんだ!そんなこと出来るわけ―」


「状況を考えて!今動けるのは私しかいないの。イノセンスも探さなくちゃいけないんでしょ?だったら早く行って!!」


「花音・・・」








あぁ、なんかこういうの前にもあったな・・・。

ムックたちだっけ。



みんな自分が大事だからかわいいから先に逃げるの。







「ヒャハハハハッまずはお前から殺してやるう!!」





ガキンッッ!!





「っ、アンタは私が破壊するから!」


「怪我してるお前に何ができるー!」


「私をなめないでよ?破壊の緋(ブレイクメタン)!」


「!?か、らだが動けっ・・」






ブシャアッ





「ぎゃいいいいい!?」


「あっはっは!すごい血ね?当然か、関節辺り切れてるんだから痛いよねえ?」


「足いい!!」







なるほど、この反応からするとまだ進化したばっかりなのか。




にやり。


AKUMAがぎゃいぎゃい悶えているうちに死ノ神剣(デスクイーン)で斬っていく





「ふふっ」






アレンたちできるだけ遠くに逃げて。




ズキッ



「ッ・・・(肩、痛ッ・・・)」





この隙を見逃さなかったこいつは、まあまあ知識があるみたい。


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