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□X'masパーティー
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チカッ





「あー?ま、ぶし」







何だろう。


とても気持ちよく寝ていたのにすごく嫌だ。


いやとにかくまぶしい。



うっすらと目を開けてみた。





「(朝日、かあ。)」







どうやらまぶしいの原因は朝を知らせる光だったらしい。



今日は任務だったけ?






「んーッ、」




伸びをして昨日のことを思い出す。












『ただいまー!』


『花音!お帰り!!』


『ただいまあ!果てしなく眠い。これ報告書汽車の中で書いたから寝さしてね』


『おお、さすが花音だね!ご褒美に明日は任務なしだ。』

『え?それほんとに言ってるの?』


『もちろん。こんな嘘はいくらボクでもつかな』


『やった!非番だ!』



『コホン。ああでもその代わり、明日教団のみんなで食事会をするんだ。』


『食事会!?』


『来てくれるかい?』



『もっちろん行きますとも。断る理由なんてないし。じゃあとにかく死ぬほど眠いんで寝る。』


『了解ー!じゃあ服はリナリーに明日もらってね!お休み花音。』


『ん。じゃあ。』


















「待って。ところどころおかしい!」











服って なに?









ドガアアアアン!!!







ビクッ


「なに!?」




バッとベッドから飛び降りドアを開ける。






「は?煙?なん」


「ぶった斬る!!!!」









おーう はいみなさん!



お分かりですね?








「だああ!!ユウ落ち着くさ!」


「うるせェ!!!」


「ちょっと神田!!朝からうるさいです!!迷惑でしょ!!」

「あ゛ぁ!?バカモヤシ!!!」


「なっ!?」






いつもよりすごいキレようだ。


神田ユウが怒るのは珍しいことではないけど、あんなぶちギレしたのは久しぶり。


しかも朝から!






「てめェかオレの部屋にふざけたもん置いたのは」






神田ユウにいたずらしたのかなアレン!


それは見たいと私も部屋から出て、案の定集まっているところに行った。





「はい?何のことですか」


「とぼけるなモヤシ」


「とぼけてなんかいません。何言ってんですか」








見るとそのままイノセンスを発動しそうなアレン。


黒い。



神田はもう発動しちゃってる。








「どうしたの、?」


「花音!」






ラビが助かったと言わんばかりに声をあげた。




「朝起きたら神田ユウの怒鳴り声とものすごい音がしたんだけど、ってすごいねこれ」






誰の部屋か分からないけど無惨に崩れた壁。


もうこれ使えないなー。




神田ユウを見ると青筋を立ててる。






「えー、とにかく二人とも発動を解こう。ね?」


「花音が言うんなら仕方ないですね。」






あーらら


こりゃアレンも不機嫌なっちゃった。





「で、何がどうなったの?」


「それがさあ」


「あっ!花音ー!」






後ろから聞こえる声。



振り向くと、この教団のアイドル、じゃなくて






「リナリー!」


「花音!部屋にいないからどこにいるかと思って探したわ」


「ああごめん。すごい音なったから出てきたの」


「ああ!神田でしょう?」


「そう!何で分かったの?」


「ああ、うん、そのね」


「ん?」


「花音、今日兄さんから食事会って聞いてるでしょ?」


「へ?あっ!うん!!」





そうだそうだ。言われてたな。

思い出したら今からでも楽しみすぎ!




「あ、それ僕も昨日聞きましたよ!」


「オレもオレも!」


「ほんと?」


「おぅ。それはユウも同じだと思うさ」


「チッ」





あれ、まだ怒ってるよ。


ちょっと聞いてみるか?






「その食事会。衣装を着ないと出られないらしいの」


「えー、何の衣装?」






またコムイのことだからドレスとかにしろとかいうんじゃないだろうか。





「私も分からないの。それでこれ兄さんから預かって来てみんなに渡してくれないかって」






これ、といってリナリーが差し出したのは紙袋だった。





「なんですかね?これ」


「なんか同じやつ5個入ってるけど」


「5個?」


「ここにいるのも5人さね!」



おお、確かに


アレン、リナリー、ラビ、神田ユウ、私。


5人だね。





「良かったですね神田。君の分も丁寧に入ってますよ」


「てめェこそモヤシの分際なのに良かったじゃねェか」


「なに?」


「あ?」







ピリピリと邪険な空気が漂ってきた。




もう見るのも慣れたね!




「でも、」


「コムイからとなるとなあ・・・」


「開けるの戸惑いますよね」





なにか企んでるとしか思えないな。






「普通に考えるとさ、コムイが言ってた衣装ってやつが入ってるっぽいよね!」


「そうね。私もそうだと思うのだけど・・・」


「開けてみるさ?」






一瞬の沈黙。


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