D.Gray-Man

□第四話
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「やあ花音!さっきぶりだね」


「ミッド・・・本物?」


「なあーに言ってんの!オレは正真正銘ミッドですよー?」


「、うそでしょ?」







だって私の知っているミッドは


目の前にいるやつみたいに


肌は黒くなくて、聖刻なんかなかったよ







「ミッドは、ノアなの?」


「・・・そうだよ。オレはノアの一族」


「っ!!」


「なるほどな。村を荒らしたのもお前か」


「ああ。ちなみにイノセンスもオレが持ってる」







バッと顔を上げる


ミッドの手に持っていたのは間違いない。イノセンスだ!!






「それ、」


「ふふっそうだよ?オレが村人を殺して奪った」







頭を鈍器で殴られたような感覚が私を襲った。






「ミッドが、殺した?」


「そう」


「全員?」


「そう。」


「てめぇふざけんな!」


「なに?ノアが人間を殺しちゃいけないの?」


「なんだと?」


「まあ一番殺りたいのはお前らエクソシストだけどね」


「ふん、生憎オレもそう思ってたところだ」









神田ユウとミッドが睨み合う。








「チッ。ひとつ聞くがそのお前らって花音も入ってんのかよ」


「・・・」







ミッドは黙って

一瞬瞳を揺らした






「オレは花音が好きだよ」

「・・・私は嫌い。」









嫌い。


昔から私はミッドが嫌い。


だからノアでも、敵でも問題ない。








「悲しいねーオレ、これでも傷ついてんだよ?」


「知らない」


「ああ、質問に答えないとね。お前らっていうのはもちろん花音も入ってる」


「へえ。」


「ノアの一族っていうのはさ、エクソシストを見ると殺りたくなる。もちろん今も」






ジャキ



「なら今ここで」


「まあ落ち着きなよ。今はそんな気分じゃないし!君たちだって'これ'欲しいんじゃないの?」






そういって手に持っているのは



「イノセンス!」


「うぜェ奴だな。早く返せ」


「むーり☆花音、オレはね。君が傷付いてる姿を見るのが大好き」


「、え」


「は、何言って」


「君が泣いて喚いてボロボロになり心が砕けるくらいに、壊したい―」


「(こっこわああああ!?)」









ザザッと血の気が引くのが自分でも分かった。


もうザザッだし。

サッじゃないもん。







「変態だな」


「ふっ、誉め言葉として受け取っとくよ」










やっぱり私の知ってたミッドじゃない。


ノアになって変わった?



あの時何があったの?





今回の任務は疑問だらけだな









「でもさっきのおじさんはサイコーだったでしょ」


「何が」


「パンッて弾けたの」


「っ、それ本気で言ってるの?」


「もちろん。オレはあんまり嘘をつかないしね」



「なら聞くが、あの老人を殺ったのはお前か」


「んんーそうだね。そうなるかな」



「どういうこと?」







神田ユウはチラッと私を見て





「ノアだからだ」






と言った。







ああそうか


神田ユウはミッドがノアだから老人を殺せたかもしれないって言いたいのかな










「ノア、か」


「好きになった?花音」


「辛いよミッド」


「辛い?どうして」


「昔も言ったよね。、ミッドは最低だよ!!」


「最低?オレが老人を残酷な殺し方をしたから?それとも君を騙してたからかな」


「殺されたくなかったら消えて、今すぐ」








キッとミッド睨む。


離れてなければ絶対にイノセンスを使ってる。







「その目は本当に殺す気だね殺気がすごい」


「聞こえなかったの」



「分かった分かった、」








両手をあげて参ったのポーズをする


そしてにこりと笑って








「また会おうね、花音」
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