D.Gray-Man

□第三話
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ガタンガタン





「まもなくです。」

「はーい」





只今私と神田ユウは汽車に乗っています。


新しい任務、インドに向かって。



インドには直接汽車が通っていないらしく、少し歩かないといけないんだとか。




ああ、ちなみに。



今日の朝は神田ユウの胸のなかで起きました




や、うん、思い出しただけでも恥ずかしいんだなこれが!!







「顔、」


「え、顔?」






いきなり神田ユウが私を見て言う


何だろ、顔に何か付いてる?







「真っ赤だぞ。何考えてんだ?」


「っな、なにも考えてない」







いつの間にか真っ赤になっていたらしい私の顔は、確かに熱かった






「(今日の朝のこと思い出してだなんて言えない。絶対言えない。)」


「朝のことだろ」


「え、何で分かるの!?」


「朝も顔が赤かったんだよ、今と同じくらいにな」


「〜〜〜ッ、」






まさに図星。


確かに、朝も真っ赤だっただろう。



だって起きたら神田ユウの顔が物凄く近かったし、その、吐息がかかるくらいに。



で、その、見惚れたっていうか、突然だったしびっくりしたんだけど



そこで思ったことが一つ。



神田ユウって、美形なんだなと思った。



まつげ長いし、鼻筋いいし、肌なんかホント綺麗でその他もろもろ。


あと髪もすごくサラサラ。




ずっと見ていても飽きないなあ、と思ってるとふいに神田ユウと目が合った。





『!?』


『なに見てんだよ、顔になんかついてるか?』


『い、いや、別に。その』


『んだよ』


『あの、この体制ハズいんだけど、!』


『ああ?』


『えーっと、その、もう抱きしめてなくても大丈夫だよ?』


『チッ』






今思うと、なんで舌打ちされたんだろう。




ダメだ、まったく答えが出ない。





とまあ、あの森から無事出ることが出来てファインダーと合流。


で、さっきも話した通り汽車ということ。







「ねえ、神田ユウ」






昨日のこと、あんまりよく覚えてないけど

すごく安心したし、なんか心が軽くなった気がする。


千年伯爵がいった言葉の意味。


あれがどんな意味なのかはまだ分からない。



どっちみち調べてみる必要がある。




けど

神田ユウがいなかったら私はどうなってたか分からないし、泣き崩れていた私をあいつらはどうすることだってできただろう。



守ってくれたのも、側にいてくれたのも神田ユウだから。






「ありがとうね。」


「・・・」


「?」





反応がない




神田ユウを見てみると





「スースー」





寝てる。





「ふふ、クスッ。ありがとう、神田ユウ。あなたがいなかったら本当、どうなってたか分からない。あと、側にいてくれてありがとうございます。」





安心したから。



だから、お礼言うね。





「あとどれくらいかなあ」





インド。

初めて、あ、でもなかったな。


師匠といるとき行ったことあったっけ。


もちろんアレンもいたけど、ああー嫌な思い出。





「スースー」

「(しっかしよく寝てるな)」





もしかして、昨日ずっと起きててくれたのかな?



いや、そんなことはないか。





「ホント、髪サラサラだね綺麗な色」





そっと触れてみる


美髪っていう言葉は神田ユウのためにあるんじゃないのかな。






「触りすぎだ」


「え!お、起きてた!?」





今日は神田ユウにびっくりさせられてばっかりだよ!





「そんなに触られたら普通起きるだろ」


「あー。それもそうだね、」


「眠い」


「ゴメン、起こしちゃったね」


「いや。もうそろそろ着くだろ」


「うん」






キキーーーーーーーー!!!





「きゃあ!!!?」


「なんだ!?」






汽車が急停車し、大きく揺れた。





「っつ、何!?」





柄にもなくきゃあとか言っちゃったじゃん!!





「AKUMAだ!!」


「AKUMA!?」





神田ユウは窓から出て、私もその後に続く。





「だっ誰かあああ!助けてくれえええ!!」


「ケケケケ!!人間ダ!!」


「レベル2が1体か」


「と、レベル1が数十体!」


「エクソシスト〜!!いけけええ、AKUMAども!!!」



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