信じればいつかは叶う

□プロローグ
1ページ/1ページ






― ザアアアア








降り続く強い雨


暴風のように吹き荒れる強風


ピカッと黒い空に光る雷










「うえぇーん!」








そんななか私は一人泣いていた







「泣かないで」







でも抱き締めてくれる男の子が一人







「ふっうえ、」


「大丈夫だから、」









抱き締めてずっと側にいてくれたんだ







ただ幼かった二人、





その男の子が誰なのか、どこに住んでいるのか、どういう状況なのか何一つ分からなかったけど






一緒にいてくれた







それだけでそのときの私は安心したんだ










「グスッ、ありがとう」


「・・・」


「わたし花音」


「・・・あ」


「、あなたは?」


「ゆ、ゆう」


「ゆー?」


「う、うん」


「じゃあゆーくん?ゆーちゃん?ゆう?」


「どっどれでもいい!」


「じゃあねえ・・・ゆー!」


「好きに、しろ」


「ゆーだけど色んな呼び方するう」


「じゃあ花音、?」


「うん!花音だよ」


「なんで泣いてたの」


「えへへ、悲しいときはねいつもここで泣いてたの」


「悲しいとき」


「うん」



「じゃあ・・・オレがなぐさめてやる」


「ゆー・・・」


「だから泣くな」


「、うん!ゆーがいてくれたら花音悲しくない!」









私のこころは一気に暖かくなって自然と笑顔が出た









「ゆーありがと」

「どういたしまして」











小さいときの数少ない思い出の記憶。





あたたは今、何しているのかな






会える日を楽しみに今まで生きてきたっていったら笑う?



私が笑ったあの日あなたも笑ったの覚えているかな


















― ザアアアア






「雨は、嫌い」









でもね雨じゃなかったらあなたに会えなかったから感謝しているよ?






だから、












「もう一度会いたいよ、ゆー」











そういった私の言葉は降り続く雨のなかに消えていった



 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ