D.Gray-Man

□第三話
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『つまり、花音とオレはそういう関係。分かったか?お前が付け入る隙はないぜ。』


『て、めぇ…、』






こいつに殺気を向けたのは何回目か。





最初は



花音にあいつがキスしたときだった。







わざとオレに見せつけるように、






キスしたんだ。







花音と町に着いたとこまでは予想通りだった。


汽車がAKUMAのせいで壊されたのはかなりイラついたがまあ、仕方ねぇ。



その時に驚いたのはあいつのイノセンス。




寄生型のもある、が、まさか第2解放があんなのになるなんざ思わなかった。



あいつのイノセンス、死ノ神剣(デスクイーン)を真っ二つにして自分の手に入れ、変形させる。


でっかい猫の爪みてェだ。

手の甲から長い爪があり、それで敵をなぎ倒す。



オレも辛うじて確認できたくらいだ、


AKUMAになんかにあいつの動きは見えないだろう。




に、しても、だ


あいつのイノセンスは不思議に思う。





こんなふうに思うのはオレらしくない。


だがそう思ったんだ。




そう思ったんだから仕方ねェ。






で、オレたちは町に着いた。


そこで昼飯くらい食ってからインドまでの道のりを聞けたらいいだろうと考えていたら・・・



めんどくせぇことになりやがった。




町に入るなり祭りに出ろだ?


そういうがはやいが老人っつーか女?女将っていったほうがしっくりくるが

花音を強引に引っ張っていきやがった。



っつーか誰がかれっ、彼氏だよ!!!


スーツなんか着るか!!!






「くっ!!離しやがれお前ら!!」


「お!お前さん男前だねえ!こりゃ楽しくなりそうだ」






楽しくなる?


なんのことだよ!



男なら六幻でぶった切ってやるが生憎女だ。


この町には女将しかいねェのか




花音も老人に連れていかれ姿が見えなくなった。






「チッ!てめぇら、一体何のつもりだ?」


「いやあね、お祭りだから!」


「祭り?何の祭りだ」


「お前さん知らないのかい?」






、強引に出させるのは誰だよ。







「恋祭りだ!」


「は?」


「恋祭り!恋人を探す祭り!」


「…は?」


「そんな眉間にシワよせないでこれ着なよ!」





差し出されたのはさっきのスーツ。






「ふざけるな。恋人を探す祭り?何でオレがそんなのに出ないといけねぇんだ」


「ああ、アンタは恋人がいるんだったねえ!べっぴんさんじゃないか!」


「恋人?誰が?」


「一緒にいた髪の長い女の子!」






髪の長い、


!!






「っはあ!?」


「あのこも着替えてこの祭りに出るさ!」


「なんで分かんだよ、」


「あのこを連れいったばあさん、この町の凄腕でねえ。もっと綺麗になるよあのこ!」


「何が言いたい」


「祭りの意味考えな?はい、これっ」






迷ったあげく、

祭りに出た。






「チッ」






めんどくせェ。


なんでオレがこんな変な祭りに出る羽目に



いや、出たくないならほっとけばいい



なのに、なんでオレはこんなにイラついてんだ。





『あのこを連れいったばあさん、この町の凄腕でねえ。もっと綺麗になるよあのこ!』


『祭りの意味考えな?』




祭りの意味?


オレはどうしたいんだ?






ざわざわざわ





「あのこ、やべっかわいくね!?」


「うわあ!あんなこいるんだなあ」


「声かけよっかなあ〜」





周りでザワザワとざわついてると思えば視線は一人の女、






「花音?」






一瞬目を疑った。


いつもの団服じゃなく、ドレスを身にま纏った、花音がいた。




いやいや脚出しすぎなんだよ






「おい―」


「あっあの!お一人ですか?」


「あ゙?」


「良かったら私と、その、ご一緒しませんか?」

「は?何をだ?」


「私と恋仲になってください!!」




そう言って来たのは女。

そのままオレの手を握り、上目遣いでオレを見る。





「離せよ」


「えっ?」


「だから離せっつってんだ、聞こえねぇのか」

「あ、あの…」


「オレはお前みたいな女嫌いだ。近寄んな」





ばしっと女の手をはらう。

お前なんかに構ってる暇ないんだよ



花音は、は?


あの男誰だよ?

馴れ馴れしく花音の腰に手回しやがって


六幻でぶった斬ってやる





「そこのお兄ーさん♪」


「」←無視


「ふふっ、ねぇ、アタシと恋仲にならなぃ?」


「あ゙?触んじゃねぇ」


「あらぁ、怖ぁい♪」


「、うぜぇ」





ベタベタオレに触って、くっついて、

しつこい。





「ねーねー、お兄さんは何て名前なのぉ?」


「お兄さんじゃねェ。触んな」


「いやん。冷たいのねぇ」


「うるせぇ」





!!


花音が居ねぇと思ったらいきなり走って行きやがった!!



見失う前に追いかけねぇと、!!





「オレは何でこんなに必死になってんだ?」





オレは、花音が誰と恋仲になろうと関係ねぇんじゃねぇのか?




しばらく考える。が、




「そんなもん知るか、オレが気にいらねぇんだ。」





ダッと走り、花音を追った


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