物語4

□第八十二話
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王子
『お前が私を嫌いになっても私はずっとお前の側に居てやる!!だって…私にはっ…っ…ブラスターダークしか居ないんだっ!!』


私は勢いよく近くにあったお酒を一気に飲み干した。
普段なら酔わないだろうが、今日は酔っても構わない。
だって、今日はブラスターダークが私に本音で話してくれたから…
私も…。
私は、ブラスターダークを抱きしめていたのを解放していざという時の付き合いようにと置いてあったお酒を一気に飲み干した。


王子
『っ!!まだ、酔わないか…』


更に酒に手を差し伸ばす。
ブラスターダークの気持ちを分かってあげたい。
自身が酔うまで私は飲み続け控えのお酒を全て飲み干した所で力が抜けた。


王子
『…ふらすたーらーくっ。わらひ…お前の気持ち少しは分かるんだぞぉ〜』


覚醒ダーク
『…アルフレッドアーリー。』

(酔ってる…?)


驚いた表情でブラスターダークが私を見ていた。
きっと、ブラスターダークはもう酔いが冷めたのだろう。
私はフラフラになりながら、ブラスターダークの元へ行った。

覚醒ダーク
『アルフレッドアーリーっ…お前っ…』

ガシッとブラスターダークに私は支えられながらブラスターダークを抱きしめた。


王子
『男は泣いちゃいけないと、アルフレッド兄さんが言っていたんだっ…だがっ…わらひはっ…どうしても、お前を失いたくなくて…』


覚醒ダーク
(アルフレッドアーリーっ…お前って奴はっ!!)


王子
『ふぁっ!!』


ギューッとキツく抱きしめられる。
私を離さないと、ブラスターダークが言っているかのようだった…


覚醒ダーク
『っ…アーリーっ…お前は馬鹿だっ…こんな俺を愛して、お前っ…くそっ…アーリー…もう、離さないからなっ!!』


王子
『ああ…ずーっと離さないでくれ…どんな事があっても…』


ブラスターダークの暖かさに居心地が良くてウトウトしてきた私…。
大丈夫…もう、ブラスターダークは私達を離さないだろう… そして、私はブラスターダークの温もりに包まれながら眠った。


――――覚醒ダークside


急に酔いが覚め辺りを見渡すとベロベロに酔ったアルフレッドアーリーと周りに散らばった酒の山…

覚醒ダーク
『コレ…一体何本あるんだ?』

軽く10本は超えていた。
俺はとりあえず、アルフレッドアーリーをベッドに運び寝かしつけた。良くアルフレッドアーリーの顔を見ると涙の後が…
俺が…泣かしたのか?
ズキッとした。
きっと俺はアルフレッドアーリーの優しさに甘えて色んな酷いことを言ってしまっただろう…


覚醒ダーク
『アルフレッドアーリー、すまなかった。』


頭を撫でながらすやすやと寝ているアルフレッドアーリーを見つめる。 ほんのり顔が赤く息が荒々しい。


覚醒ダーク
(コレは相当ムチャをしたな…朝起きたら味噌汁を作ってやらないとな?)


ドキドキ…ドキドキ…
胸が熱く、アルフレッドアーリーに対する思いが募る。
ああ…こんなに俺はアーリーという人物に愛を…
愛を与えて貰っていたんだ。

覚醒ダーク
『アーリー、ありがとう。お前となら、俺はもしかしたら探していたこの気持ちを知るかも知れない。』


忘れていたこの気持ちが…
ふと、突然俺の胸の中を何かがかき乱した。
何か嫌な予感がする…。
俺は焦りアルフレッドアーリーの部屋から飛び出した。


覚醒ダーク
『この気持ち…モヤモヤとはまた違っ…っ…!!』


目を閉じ、俺は森の中で堪えきれずその場で倒れた。


覚醒ダーク
『誰だっ…俺の心をかき乱しているのはっ…』


『俺様だよっ!!ブラスターダークよ!!お前が一番望む物を答えろ!!』


俺が一番望む物…。
頭の中で囁かれる、俺は必死に抵抗して叫んだ。


覚醒ダーク
『何も要らないっ…俺は…っ…』


『じゃあ、コレを打っても言えるかな?』


そう言われて、何かを打たれた…
胸辺りに何かを埋め込まれ俺は足掻いた。


『もう一度聞く。お前の望む物は…?』


俺は何を…っ…
ふと、考え事をしていたら遠くで声が聞こえた。
ハッと俺は我にかえると、地べたに寝込んでいた。


紳プリ
『ブラスターダーク。大丈夫か?』


覚醒ダーク
『…ダークサイドプリンス・アーリー?』

もう1人のダークサイドプリンス・アーリーが俺を心配して後を追ってきたらしく焦った表情をしていた。
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