物語4

□番外編
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―――数時間後


俺は目を覚ました。
ぼやけて見える視界から顔を左右に動かして周りを見渡すと、本棚だらけの部屋に机が1つあり俺は唯一あるベットに寝かされていた。
ムクッと身体を起こし、ボーっとする頭を必死に起こそうとした。


アルフレッド
『何だ?もう、起きていたのか?』


瞬時声が聞こえて、振り向きながら俺は近くにある大きな剣を持ち構えた。
い…意外と重い。
剣を向けられたソイツは驚く事も無くニコニコ笑っていた。

アルフレッド
『お前は騎士なんだな?剣の構え方で分かる。ロイパラでは無いなら、他国の…』


覚醒ダーク
『俺は影騎士団シャドウパラディンの時期なる王ブラスターダークだっ!!』


アルフレッド
『…なる程。我はロイパラの王である騎士王アルフレッドだ。』


…コイツが騎士王アルフレッドだと?
一度偵察に来た時はもっとなよなよしていたような…?


覚醒ダーク
『なら…王である貴様に問う。他国であり、敵である我々シャドウパラディンの俺を何故助けた!!』

アルフレッド
『シャドウパラディンとは敵だが、目の前に泣いていて助けを求めている人をほっておけなかったんだ。』


覚醒ダーク
『っ!!だが、助けたせいで貴様は今、目の前の敵に殺されかけて…』


アルフレッド
『お前はそんな奴じゃない。我を殺すなら既に殺している筈だからな?』


優しく凛とした瞳の中に見えた僅かな覚悟の心…。
コレが伝説の騎士王アルフレッド。 我がシャドウパラディンの騎士団1000人を武器を使わず倒した無血の騎士…。
俺は剣を元に戻し、ベットに座り込んだ。


覚醒ダーク
『っ…』


アルフレッド
『シャドウパラディンの騎士団は剣を持つ時に手が良く震えていたな?後、今のお前のように目に迷いが見えていた。剣士というのは命を懸けて闘いをする、そんな気持ちがあるなら騎士をする必要はない。』


アルフレッドはそう言って、俺の手を握りしめてきた。
さっき感じた温もりが再び蘇った。


アルフレッド
『なら…刃など持たず、手を握りあって皆笑顔で暮らせる世界を作らないか?』


僅かになびく髪がキラキラと光り、俺の瞳を捉えた。


覚醒ダーク
『仲良くなれるかな…。』


ボソッと呟く。
すると、ふんわりと笑いながらアルフレッドが答える。


アルフレッド
『仲良くなれる。今こうして、ダークと我は手を繋ぎ笑い合っているではないか?』


覚醒ダーク
『だよな…。なんだ、簡単じゃないかっ…何でもっと早く気が付かなかったんだろうか?』


もっと簡単に答えはあったんだ。
怖くて一歩前へ進めなかっただけなんだ。
スーッと一筋の涙が出た。
初めて感じた気持ちだった。 暖かい。


アルフレッド
『ダーク。もう、苦しまなくて良いんだ…さぁ、我と一緒に新しい道に進もう。』


手を差し伸べられる。
この手を掴んだら俺は光に近づけるんだ…
涙を拭いて手を握った。
俺は前に進んだ。


――――現在。


―通常ダークさんside


ダーク
『…?懐かしいような変な夢見たな?』


俺はこの日、不思議な夢を見た。
俺じゃない俺が騎士王に助けられた夢…。
頭をかきながらいつも着ている服に着替える。
今俺はシャドウパラディンの王になっている。
ドアを開けると、カロンが笑顔で朝の挨拶をしてくれて廊下を歩くとネヴァンがいつも通り抱きついて来てモルドレッドがあわあわな表情で見ていてディクテイターがファントムブラスタードラゴン様と話していて笑い合っていて俺は頑張って会いに来たアーリーに挨拶をしながら朝の挨拶をし、城の外に出てマクリールに挨拶をした。


マクリール
『ダーク様、今日もアーリー様とロイパラにお出かけですか?』


ダーク
『ああ、今日もお出かけだ!!』

マクリール
『お気をつけて行ってらっしゃい。』


そしてロイパラに俺達は着いた。
昔憧れていた地に俺は今立てている。


ダーク
『久しぶりに騎士王にでも会っていくかな?』


王子
『なら、兄の部屋に行こう!!』

ダーク
『アーリー…そっちじゃねぇぞ?』


王子
『可笑しいな…こっちだと私の記憶が…』


ダーク
『アーリー。』


王子
『何だ?ブラスターダーク?』

ダーク
『今日は俺1人で行ってくるよ…』


王子
『なら、私はソウルセイバーと話してくる!!』
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