物語 2

□第四十話
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ガンス
『でねー?ディクちゃんがこの間ね?ってアーリー聞いてる?』


王子
『…。あっ…ああ…聞いている。それで?』


この日私は珍しくガンスと話していた…
いつもならブラスター・ダークと居るが、この日に限って次期なる王だからと違う所に出張なのだ…
仕事なら仕方ないが…


王子
『お前が居ないだけでも寂しいんだ…』

ガンス
『そうそう!!寂しいよね?…ってアーリー?危ないよ?前っ!!』

王子
『えっ…!?』


ブラスター・ダークの事を想いすぎて前を向いていなかった私はガンスに言われ、前を向いたが間に合わず人とぶつかってしまった。


王子
『っ…あっ!!すまないっ!!怪我は…』


相手に手を伸ばすと綺麗な金髪の長髪に見るもの全てを染めそうな金色の瞳…だが服が普通のTシャツだった…
多分ロイパラの世界の者ではない…
私が謝ると金髪の男はフワッとした優しい笑顔で答えた…


ブロンドエイゼル
『そっちが悪いんじゃないんだ…私が前を見ていなかったから…こちらこそすまなかった。』


金色の髪が風でなびいてまるで獅子の鬣【たてがみ】のように見えた…
私がボーっとしていると後ろからガンスが来て金髪の男に謝っていた…


ガンス
『もうっ!!だから言ったのにぃ〜全くアーリーはドジなんだから!!ごめんなさい。悪気は無かったんです!!』


ブロンドエイゼル
『…えっと。その…私も悪いから…そんなに謝らなくても…』


ガンス
『でもっ…ぶつかってしまったのはこっち…』


ブロンドエイゼル
『ハハッ…ロイパラの住民に礼儀正しい孤高の騎士がいると言うのは本当だったようだ。もしや君が孤高の騎士ガンスロットだろう?』


ガンスが必死に謝っていると金髪の男はガンスが名前も言っていないのにガンスだと言い当てた…
この男ただ者ではない。


王子
『何故ガンスだと分かったんだ?』


ブロンドエイゼル
『あなた達ロイパラの噂は素晴らしく私達の中で伝わって居るからな?特にルーカンなんてマジェスタ様マジェスタ様と煩くてな?』


マジェスタだと!?
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