物語4

□第八十三話
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セイちゃん
『ゴホッ…ゴホッ…あら、風邪かしら…』


はーい♪皆お久しぶりね?
私ソウルセイバーよ♪
今日はいつも通りロイパラのセキュリティーの為に光をバリアにして外に出たのは良いけど、急に咳き込んでしまって…
ちょっとむせただけかも知れないかも…


セイちゃん
『私も昔みたいにそう度々病気で…っ…』


クラッと目の前が一瞬揺らいだ。
大丈夫…
私は…っ…ロイパラの…
気持ちとは裏腹に身体が徐々に暖かくなる…
もしかして…


セイちゃん
『っ…やだっ、光が…制御出来ないっ…』


実は私、光を持つユニットで一番強い光を持っているの。
勿論その光を普段制御しているのだけど…
やはり身体が弱くなったせいで光が暴走を…
人間界でいう電気が暴走してオーバーヒートするような感じに私の身体は熱を持って既に意識朦朧としていた。


セイちゃん
『はぁっ…はぁっ…熱い…』


ダメ…もう…意識が…
壁にもたれていた身体を離した瞬間前に身体が倒れかけた…

ファントム
『セイちゃんっ!!大丈夫かっ!!』


ガシッと身体を支えられたが私は熱のせいでそれが誰かは分からなかった…
私はそのまま、意識を失った。

―――数時間後


セイちゃん
『…此処は。』


私はロイパラに居たはず…
あのまま意識を失い…って此処はシャドパラ界じゃないの? ガバッと勢いよく布団から身体を起こし驚きを隠せないまま辺りを見渡した。
騎士王の部屋に良く似た部屋なんだけど、どこか違う部屋…

ファントム
『あっ!!セイちゃん?起きてたんだな?もう身体はだい…』


セイちゃん
『いやぁぁぁぁ〜何でファントムが居るのよー』


ファントム
『ぶはっ!!セイちゃんっ…落ち着い…ぐはっ!!』


私は急に聞こえたファントムの声に反応して思わず周りにあった物を投げつけた。
ファントムは枕や本が当たりかなり痛がっていた。


ファントム
『セイちゃん、俺様だよ!!』


セイちゃん
『アナタって事は分かってるわよ!!何でアナタが此処に居るのって…っ…思って…』


ファントム
『セイちゃん!!』


ファントムに理由を聞こうとした瞬間再び視界がグラッとして私はボフッと枕のないベッドに寝た。
そう言えばさっきよりは光が暴走していない…
どうして?
チラッと横を見るとファントムが
一生懸命タオルを濡らして私の額に当てていた。


ファントム
『全く、セイちゃんは…』


アレ?何なのかしら…?
さっきから感じる違和感…


セイちゃん
『もしかして…アナタ、ファントムブラスタードラゴンなの?』


私がボソッと呟くとクスッとファントムが笑い苦笑していた。

ファントムブラスタードラゴン
『何言ってんだよ?セイちゃん!!俺様は俺様だよ?』

【※ワザとドラ息子の真似をしてます】


…違うのかしら。
ジト目でファントムを見つめる…
すると顔を真っ赤にしてあわあわといつも通り焦るファントムが見えた。


ファントムブラスタードラゴン
『セイちゃんっ…恥ずかしいって、もしかしてそんなに俺様の事…』


セイちゃん
『…嫌いよ!!』


ファントムブラスタードラゴン
『っ!!』
(もう1人の俺様には厳しいんだな…ソウルセイバードラゴン…っ。)
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