おとぎの国

□鶴の恩返し
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むかーしむかし

あるところに、一人の青年が住んでいました。

名はラビ。

赤毛で人懐っこく
トレードマークは眼帯でした。


ある日、ラビはいつものように、薪を売りに出掛けようとしました。

外に出てみると
大雪で、ものっ凄い吹雪いています。

ラビはため息を漏らしました。



「うっわぁ………
こんな中、行くのなんて無理さ……」

吐く息まで凍ってしまいそうです。



「寒いから、行きたくねーんだけど…?」

それじゃ、話しが続かないので、強制的に薪売りに行って頂きます。



「えーッ!!!!
俺、精神力とか、ものすっご弱いんですけどー!!」

文句を言いつつも、元気に歩いて行きました。



……マジかよ……

サクサク歩いて行くと、遠くの方で、バタバタと騒ぐ音が聞こえ
近づいてみると
一羽の鶴が罠に掛かってもがいていました。



『ちょっ…!!
マジで、痛い…!!
誰だよ!!罠なんて仕掛けやがった奴!!!』

どうやら、鶴はしゃべれるようです。
ラビは目を凝らして傍観していました。



「……?鶴?」

『あっ!!にんげーん!!
いいところに!!
悪いんだけど、コレ解いてくんない!?』

「あ、あぁ…
分かったさ…って
…ちょ!!絡まってるッ!!大人しくしろ!!!!」

罠を解くのに、苦戦するものの、助けてやると
鶴は飛び立ち
ラビの上を三回まわって
山の方へ飛んでいきました。
 
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