話
□夢幻
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瞼を閉じれば会う人の
影が焼きつき眼を焦がす
己が世界の全てに映る
彼の人の声が耳を塞ぐ
いつしか現の境が崩れ
夢幻に呑まれても
彼の居る場が己の居場所
彼の居る場が己の現
彼無き世界はただの幻
無限に拡がるただの幻
そのはずなのに
そう決めたのに
瞼越しに見える光が
己が名を呼ぶ友の声が
ただ煩わしくて仕方ない
それらが己を現に繋ぐ
耳を澄ませば聞こえる唄の
調べは風に乗り届く
それはまるで夢幻のように
ひどく優しい風の唄
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