□帰り道
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「銀ちゃん」
「何だよ」
「銀さん」
「何だってば」
「銀ちゃん銀ちゃん銀ちゃん!!」
「銀さん銀さん銀さん!!」
「だぁぁぁ!!!うぜぇ!!最っっっっ強にうぜぇ!!何だよテメーら!?そんな人の腕にまとわり付くんじゃねぇよ!!銀さんはぶら下がり健康機じゃありません!!!」
そう喚きながらも、その腕を振り解こうとはしない銀色と、
その両の腕にそれぞれしがみ付く二人の子供の、
影は楽しげに揺れて道に伸びる。
暮れ行く空。
からかう風。
その風の音に混じって微かに聞こえた、

「「大好き」」




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