雑文

□譲らない
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「帰れ新八。お前の居場所はここじゃねぇよ」

光る刃は、新八の首の皮一枚を切って突き立った。

流れる汗。
落ちる雫。
小さな空から降り注ぐ光。

それらはまるで嘘の様に美しく、そして、いっそ儚く。

彼が紡ぐ言葉の意味を、熱の回った思考で捉えるのは難しい。

だが、一つだけ。

ただ、一つだけ。

思いの言の葉は、涙と共に零れ落ちる。

「それでも、あんたと一緒に居たいんだ」






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