Short Storys

□ネット☆らぶ
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「あ〜、あった〜。…よかった」
 もぅ〜。かなり焦ったよ〜
 机の中に入れっ放しで帰るなんて、なんておバカ…
 私は携帯を握りしめると教室を出た。
 ん?
 向かい側の校舎をすごいスピードで三上先輩が走って行ったような…
 廊下の窓から向かい側の校舎が見え、私は首を傾げる。
「ま、いいか。早く帰ろう」
 私は携帯を開いて時刻を見る。
「わ!もうすぐ10時だし!」
 いま、どのくらい集まってるのかなぁ…
 私はギルドのHPを開く。
 お茶室に入ると、5人の名前があった。
「ん〜。今は…ジルさんと紫苑さんと…う〜ん、ロシナンテさんはまだ来てないのか〜」
 私は歩きながらお茶室へ入室する。
「まずは…『こんばんは〜』かな?」
 私が入力すると、もうすでに挨拶されている。
「うっわ!みんな早!」
 みんな打つの早いなぁ…
 私はとりあえず、話しの内容をみるのに専念する。
 その間にもどんどん更新されていく内容…
 …もぅ、いいや。いまは特に重要な話してるわけでもなさそうだし。過去を振り返るのはよそう。
『幻狼さんが入室しました』
 私がアタフタしてるとお茶室のチャイムが鳴る。
「あ、この人ってこのギルドのリーダーさんだ♪」
 私はウキウキと挨拶する。
 この人もロシナンテさんほどじゃないけど、冒険誘ってくれるんだよね〜。
『幻狼
 こん(。・_・。)ノスマン忘れてた(>_<)』
 えぇ〜?リーダーさんが忘れるってどうよ?
『幻狼
 で、いまダッシュで帰宅中。ということで一旦オチル』
 うわ〜
 私は、校舎内をダッシュしてた三上先輩を思い浮かべる。
 そういえば、先輩もジュエルやってたよね〜…
 マサカ(^_^;)
 う〜ん、ありえる。
 携帯から顔をあげるとほとんど前進してないことに気付いた。
 これはマズイ
 私も一旦落ちよう。
 私は一旦落ちることを打って、携帯を閉じた。

『ユ〜ナ☆
 そうですか〜。だからそういうこと言ってたんですね〜!』
『紫苑
 そう。だから気をつけて〜』
 あれからお茶会のリズムにも慣れ、かなり楽しんでる私。
 ちゃっかり一階からお菓子と麦茶を持ち出してきて、ずいぶんとくつろいじゃってるところ。
 更新ボタンを押すとチャイムが鳴る。
『ロシナンテさんが入室しました』
「あ!ロシナンテさんだ!やっと来た〜!!」
 わたしは勢い良く挨拶を打って送信した。
『ロシナンテ
 みんなこんばんは〜
 遅くまで頑張ってるみたいだね〜』
 ていうかロシナンテさんが遅いんだよ〜。今何時ですか〜?もう十一時ですよ〜!
 私は心の中で叫びながら、更新ボタンを押す。
『紫苑
 ていうかロシナンテ、遅すぎ〜(怒)
 十時くらいって言ってなかっ た?』
 紫苑さんナイス。
『ロシナンテ
 バカがぐずぐずしてるせいで用事終わるの遅くなってね〜
 しかもそのバカ、きょうの茶会のこと忘れてんだよ〜
 ありえん(`´)』
 そ、そのバカって幻狼さんのことですか?
 え?ってゆうか何で用事に幻狼さんが関係あるんだろ?
『紫苑
 あ、そうか。リーダとロシナンテってリアでも知り合いだったね』
『ロシナンテ
 ちっ…
 縁切りたいな〜(`´)』
 うわ〜。ロシナンテさんが毒舌。
 ピンポーン
「幻狼さんが入室しました」
 あ。なんてタイミングが良いんだ、この人。
『幻狼
 お〜、そんなところにいたのかい。マイハニー\(^0^)/』
 ああ、そしてなんてアホなんだろう。
『ロシナンテ
 っち…。
 きもいよるな』
『幻狼
 きみは私のことを愛してくれていないのかい?
 かなしいよ…』
 あ〜あ、たいへんだ〜
『ロシナンテ
 ユ〜ナちゃ〜ん!』
 え?呼ばれてる。
『ユ〜ナ☆
 はい?』
『ロシナンテ
 あ。いたいたノシ
 姿見ないから、寝落ちしたのかと思った』
『幻狼
 おい。ロシナンテ俺を無視すんのか!』
『ユ〜ナ☆
 いえいえ。まだ起きてますよ〜

『ロシナンテ
 ユナちゃんも遅くまで頑張ってるね〜』
『幻狼
 おい。こら』
 …うわ〜。思いっきり露骨に幻狼さんのことシカトしてるよこの人。
 うわ〜ん。私を巻き込まないで…クスン
『幻狼
 そうか。無視か無視なのか
 それなら俺にも考えがあるぞ』
『幻狼
 小さいころの恥ずかしい出来事をここで大声で叫ぶぞ!』
『ロシナンテ
 ふ〜ん。そんなことしていいの?そんなことしたらお前の愛しのあの子にいうよ?』
『幻狼
 …なにを?』
『ロシナンテ
 いろいろ。ふふ』
 こ、こわいよ〜(泣)
 ロシナンテさんが黒いよ〜(泣)
『紫苑
 おれ。そろそろ落ちるわ;』
『ロシナンテ
 はいはい。おやすみ〜』
「紫苑さんが退室しました」
 あ!うそ!紫苑さんが先に逃げちゃった;
 やだ〜(泣)
 私も…
『ロシナンテ
 ユナちゃん。
 ゆっくりお話しようね?』
 逃げられない〜!!
 そ、そろそろ離していただけませんか?
『ロシナンテ
 今日の茶会楽しみにしてたんだ』
『ロシナンテ
 ユナちゃんとちゃんとお話しできると思ってね。茶会開くように幻狼に頼んだの』
『幻狼
 そうさ!
 感謝してくれ。俺には関係ないから記憶から消し去ってたのに』
『ロシナンテ
 いや、それはただ単に忘れてただけだろ。
 まあ、茶会開いてくれたことには感謝だけどな』
『幻狼
 じゃ、俺落ちるわ。あとは仲良くしな。』
『ロシナンテ
 帰ってくんな(^^)ノシ』
『幻狼
 後片付けよろしく』
「幻狼さんが退室しました」
 私はそのやり取りをぼけ〜っと眺めていた。
 何この展開。…どういうこと?
『ロシナンテ
 やっと邪魔者消えたな〜』
 ……
 ……
『ロシナンテ
 ちょっとユナちゃん?起きてる〜?』
 あ。ロシナンテさんに呼ばれてる。
『ユ〜ナ☆
 はい。大丈夫ですが…』
『ロシナンテ
 うんじゃ、お話ししよ?』
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